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Symposia |
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精神療法過程における神経生物学的相関
Neurobiological correlates of psychotherapeutic processes
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うつ病における対人関係療法の生物学的メカニズム
Biological
mechanisms of interpersonal psychotherapy of depression
Aldenhoff博士は、対人関係療法が、うつ病の自己治癒のきっかけとなるかどうかについて検討を行った。研究では、細胞内カルシウムレベルはうつ病では減少し、症状の回復とともに元に戻るが、それは治療方法よりもむしろ治療に対する反応に左右されることが示唆されている。また、彼の研究グループは、様々な治療への反応過程における細胞内カルシウム濃度とcyclic AMP エレメント結合蛋白の変化を測定した。筆者らのデータは、うつ病の寛解は、薬物治療に対する脳の受動的な反応というよりも、むしろ薬物治療以外の他の治療がきっかけになったり、または自然に生じた能動的な過程である可能性もあることを示唆している。
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成年期のADHDにおける新しい知見
New aspects of adult ADHD
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成人の注意欠陥多動性障害に関する新しい知見
New aspects of adult attention deficit hyperactivity disorder
小児のADHD(attention deficit hyperactivity disorder:注意欠陥多動性障害)を、大規模かつ長期にわたり盲検的に正常群と比較した研究が行われた。これによると、小児期のADHDは青年期から成人期にまで残存する可能性がある。今回の調査では、小児期にADHDと診断された患者は、青年期に行為傷害や物質乱用を発症したり、逮捕・収監されるなどの問題を生じる率が高いことが示された。成人した後もADHDが残存する率は少ないが、患者の数としては無視できないものであり、就学の機会が欠けていたり、おそらくは自殺・事故などで死に至る可能性が通常より高くなると考えられる。
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