DOL ASCO 2003 学会速報







Plenary Session
  
Prospective Validation of Gene Expression Profiling-Based Prediction
of Complete Pathologic Response to Neoadjuvant Paclitaxel/FAC
Chemotherapy in Breast Cancer

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MD Anderson Cancer Centerの研究者達は、1つの術前化学療法レジメンに対する反応性を確認するために遺伝子発現プロファイリング技術を用いた。そして術前化学療法による病理学的著効(pathologic complete response:pCR)を75%の確率で予測可能であることを見出した。彼らはこの技術を応用することにより、普段使われるすべての化学療法レジメンの効果を予測することが可能になるだろうと期待している。  

  

Paclitaxel Following Doxorubicin/Cyclophosphamide as Adjuvant Chemotherapy for Node-Positive Breast Cancer: Results from NSABP B-28

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パクリタキセル(Taxol:TXL)をドキソルビシン(DOX)/シクロホスファミド(CPM)の2剤併用療法(AC療法)に追加した治療法は、リンパ節転移陽性乳がん症例の術後補助化学療法としてはわずかながらベネフィットがある。すなわち、disease-free survivalでは改善がみられるものの、overall survivalでは改善がみられないという程度のベネフィットである。しかしこのレジメンの副作用は忍容性があり、新しい標準療法として期待されよう。    




  

Bimodality Lung Oncology Team (BLOT) Trial of Induction Paclitaxel/Carboplatin in Early Stage Non-Small Cell Lung Cancer (NSCLC): Long Term Followup of a Phase II Trial

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Early stageの非小細胞肺がんに対する術前化学療法であるパクリタキセル(TXL)+カルボプラチン(CBDCA)療法は安全に施行し得るレジメンである。この治療法は、その後引き続いて行う手術の合併症や後遺症、致命率などに悪影響を及ぼさなかった。再発パターンは従来のそれと変わりがなかった。生存率は向上し勇気づけられるものであった。  

  

Preliminary Results of the Four-Arm Cooperative Study (FACS) for Advanced Non-Small Cell Lung Cancer in Japan

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この研究では、シスプラチン(CDDP)とイリノテカン(CPT)の併用療法が白金製剤を基軸とする3つの2剤併用療法と比較検討された。2剤併用療法とは、カルボプラチン(CBDCA)とパクリタキセル(TXL)併用、シスプラチン(CDDP)とゲムシタビン(GEM)併用、そしてシスプラチン(CDDP)とビノレルビン(VRB)併用であった。奏効率には以上の4群間に有意差はなかったが、副作用には有意差が認められた。生存に対する各4群の最終成績の分析はまだである。




  

Randomized Trial of Paclitaxel in Combination with Platinum Chemotherapy vs. Platinum-Based Chemotherapy in the Treatment of Relapsed Ovarian Cancer (ICON4/OVAR2.2)

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再発卵巣がん症例に対してパクリタキセル(TXL)と白金製剤による併用化学療法は生存期間を延長する。この場合タキサン系の抗がん剤による前治療があってもその生存期間の延長効果には支障をきたさない。無治療期間(treatment-free interval)の長さに関係なくその効果は保たれる。

  

Phase II Study of Weekly Paclitaxel and Weekly Carboplatinum in Recurrent Platinum Sensitive Ovarian Cancer

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白金製剤感受性再発卵巣がんにおけるパクリタキセル(TXL)+カルボプラチン(CBDCA)の毎週投与法は非常に有効なレジメンである。忍容性も良好であり、標準的な再治療レジメンよりもアレルギー反応も少ない。よってこのレジメンは第一次治療(front line therapy)としての適用を考慮するに値するものである。 

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