DOL AHA2002 学会速報






 
 


Plenary Session III:
最新の臨床試験
Late-Breaking Clinical Trials

リスクの高い高齢者に対するプラバスタチン治療に関する前向き臨床試験:PROSPER試験の結果

The Prospective Study of Pravastatin in the Elderly at Risk: The Results of PROSPER
高齢者における3年間のプラバスタチン治療で冠動脈疾患のリスクの減少がみられた。この所見から、中年層だけでなく高齢患者においても積極的なプラバスタチン治療の有効性が示唆される。


Plenary Session V:
AHA/ESCジョイントシンポジウム−脈管医学における最前線
Joint AHA/ESC Symposium - Frontiers in Vascular Medicine

Paul Dudley Whiteインターナショナルレクチャー

The Paul Dudley White International Lecture
Rabinovitch博士は血管病におけるエラスターゼ阻害薬の役割に関する一連の研究に対し、彼女の研究室がどれほど貢献したかを述べた。動物モデルを用いた研究によると、エラスターゼ阻害薬を用いれば、炎症の結果生じる血管病を予防し、さらには改善することさえ可能であるという。

脈管生物学における炎症

Inflammation in Vascular Biology
今日、アテローム性動脈硬化症は炎症性疾患と認識されている。Libby博士らは動物研究で脂質低下療法により炎症が低下することを示した。このことはプラークを安定化させ、心事故の発生率を減少させるかもしれない。


Plenary Session XII:
災害、ストレス、およびうつ病−新しい世紀の危険因子
Disaster, Stress, and Depression - Risk Factors for the New Millennium

うつ病と冠動脈疾患:原因か結果か?

Depression and Coronary Artery Disease: Cause or Effect?
うつ病は、冠動脈疾患と診断された患者の予後不良と強く相関する。この事実にもかかわらず、冠動脈疾患患者に対するうつ病治療の研究は2つしか行われていない。医師は、うつ病は冠動脈疾患患者の危険因子として考慮し、適切に治療する必要がある。また、より多くの治療研究が行われるべきだと考える。

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