Oral Presentations

抗精神病薬、臨床研究
Antipsychotics, clinical research
 
 精神分裂病患者における最近の体重増加と緊急サービスの利用
 Recent weight gain and acute service use among schizophrenic patients
 患者の健康調査票への回答を基にした研究によると、最近15ポンド(6.8kg)もしくはそれ以上体重の増加した精神分裂病患者は、病院や救急外来を訪れやすいことが報告されている。この結果は、性や年齢、病状の重症度、人種を調整しても有意であった。研究者らはこの関連についてはっきり述べてはいないが、このことは、より新しい抗精神病薬に変更した最近の患者の状態や、または体重増加とともにコンプライアンス不良となっている患者の状態、もしくはその他の理由を反映したものかもしれない。
 
 
 心停止や心室性不整脈のリスクは抗精神病薬の選択によってほとんど変わることはない
 Risk of cardiac arrest and ventricular arrhythmia appears to vary little by choice of antipsychotic drug
  精神分裂病の患者では心血管障害のリスクが高くなるが、これは精神分裂病に起因するものなのか、その治療薬に起因するものなのかは明らかになっていない。筆者らはU.S. government-sponsored health payment plan for the disadvantaged のもとで治療を受けている精神分裂病患者95,000名以上の診療記録を用いて調査を行った。その結果、治療薬(ハロペリドール、チオリダジン、リスペリドン、clozapine)にかかわらず、患者の心血管障害のリスクを増加させる根拠はないことを示した。
 

うつ病、基礎研究
Depression, basic research
 
 大うつ病におけるセロトニン機能異常
 State and Trait Abnormalities in Serotonin Function in Major Depression
 Bhagwagar博士はうつ病患者、うつ病の既往があり現在症状のない回復者、健常対照者の3群において、citalopramをセロトニン機能プローブとして使用した研究結果を発表した。セロトニン機能はうつ病症状が回復した後も異常を示す可能性がある。

 
 非定型神経遮断薬オランザピンがレプチン濃度に及ぼす影響が体重増加の要因である可能性について
 Influences of the Atypical Neuroleptic Olanzapine to the Leptin Level as a Possible Reason for Weight Gain
 Dobmeier博士はオランザピン服用中の患者を対象に行った研究について報告した。博士はオランザピン、レプチンの血中濃度のほかに肥満度指数を計測し、オランザピンとレプチンの血中濃度の間に関連性を認めた。血中レプチン濃度の上昇はオランザピン服用患者の体重増加の予測因子となる可能性がある。
 
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