放射免疫療法の一部の薬剤は軽度悪性B細胞非ホジキンリンパ腫の治療に有望である[2002-06-25]
New drug that is part of a radioimmunotherapy regimen shows promise for patients with low-grade B-cell non-Hodgkin's lymphoma
初の放射免疫療法薬が治療抵抗性軽度悪性B細胞非ホジキンリンパ腫患者の多くに有効であったとClinical Oncology 5月15日号に掲載された。その報告はRituxanあるいはRituxanおよび治験薬Zevalinを143人に投与した第V相臨床試験の結果を基盤にしている。Zevalinを投与された患者の80%が反応した一方、Rituxanのみ投与された群ではその率は56%であった。さらにZevalin投与患者の30%が完全寛解に持ち込めたがRituxian群ではその率は16%であった。
 
毎年更新される米国のがん動向の最新版によると全体の症例数および死亡率が高齢化に伴い有意に増加している[2002-06-25]
Yearly update on cancer in the U.S. projects significant increases in overall case number and mortality due to aging of the population
毎年米国国家に報告されるがんの状況の最新版、5月15日発行のCANCERによると、米国におけるがん死亡率は1993年から1999年にかけて減少し、がん発生率は1995年以降安定していた。しかし最近のがん発生率から、新たにがんと診断される数は高齢化に伴い、2050年までに倍になる可能性がある。
進行乳がんに対してletrozoleはアナストロゾールよりも有意に有効である[2002-06-18]
Letrozole is significantly more effective than anastrozole against advanced breast cancer
進行乳がん患者の50%以上がアナストロゾールよりもletrozoleでより効果が認められ、腫瘍サイズは50%以上縮小したという研究結果が、American Society of Clinical Oncologyで発表された。エストロゲンおよびプロゲステロンのレセプターの状態が不明な閉経後乳がん女性患者713人を対象にしたこのアロマターゼインヒビターに関するCarsten Rose博士らによる国際的無作為研究では、全員にsecond-lineの治療を施行した。Letrozoleはさらに完全寛解率も上昇させた。これらの薬剤間に忍容性の違いは認められなかった。
 
味覚と嗅覚を失ったがん患者においては治療の成功率が低下しうる[2002-06-18]
Loss of taste and smell can compromise overall treatment success for cancer patients
疾病や治療のために味覚と嗅覚を失ったがん患者は体重減少や栄養失調を来しやすく、そのため治療の成功率が低下しうる、という研究結果がAssociation of Chemoreception Sciencesの年次会議で報告された。この研究では肺がん患者33人を対象に行われ、そのうち味覚や嗅覚のレベルが最低のレベルであると報告した患者においては体重減少、BMSの減少、および栄養失調が認められた。Jennifer Garst博士らは以前に、化学感覚能の低下がT細胞やB細胞の減少を来たし、またそれらの細胞の機能は患者が単に自然の香料を加えた食事を摂取するだけで改善が認められうることを示していた。
多発性骨髄腫に対するプレドニゾンによる長期治療は寛解および生存率を改善する[2002-06-11]
Long-term treatment of multiple myeloma with prednisone is associated with improved remission and survival
多発性骨髄腫に対する化学療法後のプレドニゾン長期投与は寛解期間および生存率を改善する、という報告がBlood誌 5月1日号に掲載された。この研究では、先に施行された化学療法に反応がみられた患者をプレドニゾン10mgあるいは50mg隔日投与群に無作為に割り付け、疾患が進行するまで投薬を継続した。プレドニゾン50mgを投与された患者は14ヵ月間疾患の進行がみられなかったが、一方10mgを投与された患者においては5ヵ月で進行が認められた。さらに、50mg投与群は耐容性に優れ、生存期間も有意に長かった(37ヵ月 対 26ヵ月)。
 
ゾレドロン酸は前立腺がん患者の骨転移を予防する[2002-06-11]
Zoledronic acid prevents bone complications in patients with metastatic prostate cancer
ゾレドロン酸は前立腺がん骨転移の治療に有効である、とAmerican Urological Association年次会議で発表された。前立腺がん患者643人が無作為試験に参加し、ビスフォスフォネート4mgまたはプラセボ投与群に割り付けられた。治療は3週ごとに行われ15ヵ月間継続された。その結果、実薬を投与された患者においてはプラセボ群と比較し骨格系に関したイベントが有意に少なかった。更にゾレドロン酸投与群においてはプラセボ群と比較し病的骨折が少なかった(13% 対 22%)。また実薬群の患者においては疼痛の進行も緩徐であった。
Papスメア結果に関する最新のBethesda システムは、あるカテゴリーを良性のものと臨床的に有意なものとに分類している[2002-06-04]
The updated Bethesda system for Pap smear results divides certain categories into finer ones with more clinical significance
2001 Bethesda システムと名付けられたpapスメア結果に関する最新のBethesda システムが Journal of the American Medical Association4月24日号に掲載された。改定したpapスメア結果に関する最新のBethesda システムの重要な変更領域は、検体の正確性、前がん状態のリスクを上昇させる亜型扁平上皮細胞に対する専門用語、そして良性細胞変化に対する専門用語である。このシステムは、同誌に新たな管理のガイドラインを報告した論文の基盤としても貢献している。
 
小児期に白血病を有していた長期生存者の多くは成人期に不妊の問題を抱えている[2002-06-04]
Many long-term survivors of childhood leukemia have infertility problems in adulthood
小児期に白血病を有していた長期生存者の多くは成人期に不妊の問題を抱えている、という研究結果が米国で開催されたPediatric Academic Societies学会で発表された。研究者らはリンパ芽球性白血病に対し頭蓋放射線照射療法を受けた593人と、その同胞からなる対照群を評価した。その結果、男性に関しては9才頃、女性は思春期の頃に高容量の放射線照射を受けた場合、後の不妊と相関があることがわかった。しかし、他の時期に照射を受けた場合はそのような副作用は認められなかった。研究者らは中枢神経系ベースの妊孕性に対する研究をさらに行うことを薦めている。
 


 
 

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