2014
過体重はたとえ幼児であっても高血圧リスクを上昇させる
冠動脈石灰化は将来の心疾患を予測する
一部の心不全患者において利尿剤離脱は安全である(Heart Failure 2019, LBCT II)
薬剤師と定期的に話すことで服薬アドヒアランスが向上する(Heart Failure 2019, LBCT II)

6月11日、18日のDOL NewsはASCO特集のため、Cardiologyニュースは
お休みさせていただきました。

過体重の幼児は高血圧リスクおよび将来の心血管疾患リスクが高い [2019-06-25]
Overweight young children have increased risk of hypertension and future cardiovascular disease

過体重の4歳児は6歳までに高血圧を発症するリスクが倍であり、将来の心筋梗塞および脳卒中リスクを上昇させている、とEuropean Journal of Preventive Cardiology に掲載された。4〜6歳の間、健康体重を維持している小児に比べ、BMIに基づく超過体重を新たにまたは持続して有する者は、高血圧リスクがそれぞれ2.49 および2.54 高かった。内臓肥満を新たにまたは持続して有する者において、高血圧リスクはそれぞれ2.81 および3.42 高かった。減量した小児は、高血圧のリスク上昇はなかった。この結果は、性別や社会経済的地位に関係なく当てはまった。

冠動脈石灰化検査は高リスク患者の無症候性異常所見の検出に役立つ可能性がある [2019-06-25]
Coronary artery calcium testing may help detect asymptomatic abnormalities among at-risk populations

高度の冠動脈石灰化(CAC)を有する中年患者は、左室心筋重量が重く左室機能が不良である可能性が高い、とCirculation: Cardiovascular Imaging に掲載された。CAC は加齢、男性、収縮期血圧が高いこと、総コレステロール高値、糖尿病および現在の喫煙、さらに降圧薬および高コレステロール血症治療薬の内服と、独立して関連があった。加えて、中年期にCAC スコアが高い患者は、人口統計学的情報および心血管リスクなどの他のリスクファクターと関係なく、左室心筋重量が12% 大きく、左室容積が9% 大きかった。

ReBIC-1:安定した心不全患者において利尿剤は安全に中止できる [2019-06-04]
ReBIC-1: Diuretics can be safely discontinued in patients with stable heart failure

安定した心不全患者に対する薬物療法は利尿剤を中止することにより簡便化できる、とのReBIC-1 試験のレイトブレイキングの結果がHeart Failure 2019 で発表された。計188人の心不全患者は、フロセミドを継続または中止群にランダムに割り付けられた。90日の追跡期間中の呼吸困難感に、群間差はなかった。また、中止群の72人(75.3%)および継続群の78人(83.9%)は、追跡期間中にフロセミドを再開されなかった(p=0.16)。

PHARM-CHF:心不全患者において、毎週薬局を訪れることは服薬アドヒアランスおよびQOLを向上させる [2019-06-04]
PHARM-CHF: Weekly pharmacy visits boost drug adherence and quality of life in heart failure patients

週1回薬剤師に会う高齢心不全患者は、薬を飲む傾向が強く日常生活が活動的になる、とのPHARM-CHF 試験のレイトブレイキングの結果がHeart Failure 2019 で発表された。この介入は薬歴聴取に始まり、その後8〜10日おきの薬局訪問と服薬アドヒアランスや症状についての話し合い、血圧や脈拍数の測定が行われた。薬局群患者は通常管理の患者に比べ、服薬アドヒアランス率が3倍高かった。1年後、QOL の改善は薬局群でより顕著であり、2年後には有意であった。