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CPR中に除細動を行う際に電気ショックまでの空き時間を短くすることにより心停止後の生存率が改善する [2011-06-28]
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Shorter
pre-shock pause when administering defibrillation during
CPR improves survival following cardiac arrest |
心停止を来した患者の生存率は、除細動器による電気ショック前のCPR空き時間が10秒未満であった場合に有意に高かったとのスタディ結果がCirculationに掲載された。このスタディには心停止を来し救急医療サービス救急救命士により処置された患者815人を対象とした。患者は自動体外式除細動器(AED)またはマニュアルの除細動器のいずれかを用いて処置された。生存退院率は、電気ショックを行う前の中断時間(ショック前中断)が20秒以上であった患者、電気ショック前後の中断(ショック前後中断)が40秒以上であった患者において、ショック前中断が10秒未満でショック前後中断が20秒未満の患者よりも有意に低かった。電気ショック後の中断は生存率に影響を及ぼさなかった。AEDで処置されたショック前中断時間はマニュアルモードで除細動された患者の倍近かった(18秒対10秒)。機械メーカーはAEDモードの際の患者の心調律評価を速め、電気ショックをより迅速に施せるよう除細動器ソフトウエアを改良すべきである、と筆者らは述べている。 |
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体位性起立性頻拍症候群の治療にはβ遮断薬よりも運動トレーニングプログラムのほうが有効である
[2011-06-28]
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Exercise training program better than beta-blockers at
improving outcomes in Postural Orthostatic Tachycardia
Syndrome |
体位性起立性頻拍症候群(POTS)患者において運動トレーニングプログラムは一般的に用いられるβ遮断薬よりも有意に有効であり、治癒も可能であるとの研究結果がHypertensionに掲載された。この小規模なスタディにおいて、白人女性(平均年齢27歳)18人および男性1人をβ遮断薬であるプロプラノロールまたはプラセボを4週間内服しその後運動トレーニングを3ヵ月受ける群に無作為に割り付けた。年齢をマッチさせた健常人15人(女性14人および男性1人)も参加した。運動トレーニングを完了した全員において運動機能スコアが改善し、ほとんど(95%)において社会機能スコアも改善した。運動トレーニングを完了した全員において心拍応答が改善した。患者19人中10人(535)においてPOTSが“治癒した”―つまり、起立による心拍数の変化はもはやこの症候群の診断基準に当てはまらなかった。運動療法を開始する前に施行された解析では、β遮断薬内服群において社会的機能スコアの変化は認められず身体機能スコアが改善したのはごく少数であった。 |
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