急性期の治療目的または重篤な疾患で入院した高齢者は入院していない高齢者と比較し認知機能が低下しやすいとJAMA 2月24日号に掲載された。このスタディは、スタディ開始時に認知症を有さなかった65歳以上の高齢者2,929人を対象とした。平均6.1年間の追跡期間中に1,601人は入院しなかった;1,287人は非重篤疾患で入院、41人は重篤疾患で入院した。スタディ期間中に入院しなかった者においては146例の認知症が出現した。非重篤疾患で1回以上入院したが重篤疾患による入院のなかった者においては228例の認知症が出現した。また、重篤疾患で1回以上入院した者においては5例の認知症が出現した。急性期の治療または重篤疾患により入院した者の追跡期間中の認知機能スクリーニング法(Cognitive
Abilities Screening Instrument)スコアは、入院しなかった者よりも低かった。また、様々な因子で補正後の非重篤疾患で入院した患者の認知症リスクは40%高かった。重篤疾患で入院した患者のリスクもやはり高かったが、有意ではなかった。
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