入院するほど重症の低血糖発作経験のある高齢2型糖尿病患者は認知症のリスクが高い、とJAMA 4月15日号に掲載された。このスタディには2型糖尿病患者16,667人(平均年齢65歳)が組み入れられた。1,822人(11%)が認知症と診断され、1,465人(8.8%)は低血糖発作を一度は経験していた;250人(16.95%)が認知症および一回以上の低血糖発作を有していた。低血糖発作頻度別の年齢で補正した認知症発症率は、少なくとも一回は低血糖発作を経験した患者において低血糖発作を経験したことのない患者と比較し、有意に高かった(低血糖発作を経験した患者は経験したことのない患者と比較し、経過観察1年ごとの認知症絶対リスクが2.39%高かった)。この1年ごとの絶対リスクの差はあまり大きくないが、蓄積すると影響はかなりのものになると筆者らは述べている。低血糖発作のない患者と比較し、発作を一回経験した患者は認知症リスクが26%高く、2回の者は80%高く、3回以上の者は認知症リスクが2倍近かった。
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