心臓移植後に皮膚がんのリスクが上昇する
  高齢の心疾患患者には心臓リハビリテーションを多く行うほど死亡が減少する
  年齢とCRPにより心血管系のリスクが見極められる
  CETP活性低下は心血管系リスクとなる
  心疾患の基礎にあるPADの徴候 (RSNA Abstract# SSM03-05)
  冠動脈CT血管造影は胸痛のトリアージに役立つ(RSNA Abstract# SSC01-04)
  大豆はオメガ3脂肪酸の有益性を増強させる (AHA Abstract# 1404/Poster 2071)
  アスピリンにクロピドグレルを併用しても有意な有益性は認められない (AHA)
  一部の心不全患者には低用量のカルベジロールが有効である (AHA)
  連続流LVADを用いることにより生存率が上昇する (AHA)
  施設の心臓手術の可否はPCI後の死亡率に影響しない (AHA)
  貧血治療薬のリスクは有益性を凌駕する (AHA)
  心不全患者の鉄欠乏を補正することにより症状が改善する (AHA)
  累積X線線量は急性MIで入院中の患者において高い (AHA)


心移植後患者は複数の皮膚がんのリスクが高い [2009-12-28]

Heart transplant patients appear to have elevated risk for multiple skin cancers
心移植後患者の多くが複数の皮膚がんを発症しているが、他のがんを有し高齢で単純ヘルペス感染症を有しミコフェノール酸モフェチルを使用している患者においては一部の皮膚がんのリスクが高い、とArchives of Dermatology 12月号に掲載された。研究者らは、移植時平均年齢47.4歳の患者312人の記録を調査した。患者らは計1,395の皮膚がんを発症した;全体で46.4%の患者が19年間の追跡期間中に皮膚がんを発症した。うち1,236例は扁平上皮がん、151例は基底細胞がん、5例は悪性黒色腫であり、3例は他の型であった。腫瘍数を評価すると、76人(24.4%)は少なくとも1つの扁平上皮がんを有し、24人(7.7%)は扁平上皮がんを1つのみ有し、19人(6.1%)は10個以上有していた。さらに、54人(17.3%)が少なくとも1つの基底細胞がんを有し、23人(7.4%)が1つのみを有し、2人(0.6%)が10個以上を有していた。他のがんを有する患者は扁平上皮がんを発症しやすく、より高齢で心不全の原因が明らかであった。単純ヘルペスへの感染、高齢および免疫抑制のためにミコフェノール酸モフェチルを使用していることは、基底細胞がんのリスクを上昇させた。

フルコースの心臓リハビリテーションは心血管疾患を有する高齢患者の心筋梗塞および死亡リスクを減少させる [2009-12-28]

Full course of cardiac rehabilitation reduces risk of myocardial infarction and death for elderly patients with cardiovascular disease
心臓リハビリテーションにより多く参加した高齢患者は、リハビリテーションへの参加が少なかった患者と比較し、心臓発作発現数が少なく4年以内の死亡率が低かったとCirculationに掲載された。研究者らは、2000〜2005年に心臓リハビリテーションのセッションに1回以上参加した65歳以上の患者30,000人余りのデータを解析した。36セッションに参加した患者らはそれより参加セッション数の少なかった患者らと比較し、心筋梗塞および死亡リスクが低かった。36セッションに参加した患者は24セッションに参加した患者よりも死亡リスクが14%、心筋梗塞リスクが12%それぞれ低く、12セッションに参加した患者よりも死亡リスクが22%、心筋梗塞リスクが23%それぞれ低かった。36セッションに参加した患者は1セッションしか参加しなかった患者よりも死亡リスクが47%、心筋梗塞リスクが31%それぞれ低かった。筆者らは、心臓リハビリテーションの普及率は非常に低い(米国の参加者のうち心臓リハビリテーション適応患者の20%未満)が、全ての患者に勧めるべきであると述べている。
 

CRPが高くLDLコレステロール値が正常の患者は心疾患、脳卒中、および死亡の長期リスクが高い [2009-12-22]

Patients with high CRP and normal LDL have long-term risk for heart disease, stroke and death
新たな研究の結果、LDLコレステロール値が正常であっても、炎症マーカーであるCRPが高いと心筋梗塞、脳卒中および死亡の長期リスクが上昇するため、このマーカーでスクリーニングすることは有益であるとJournal of the American College of Cardiology(JACC)12月11日号に掲載された。LDLコレステロール(LDL-C)のカットオフ値130mg/dLおよび高感度CRP(hs-CRP)レベルのカットオフ値2.0mg/Lに基づき患者らを4つの群に分類し、心血管疾患(CVD)イベント発現率を比較した(平均追跡期間6.9年)。hs-CRPが上昇しLDL-Cが低い患者の6.9年間のCVDイベント率は1.57%であり、JUPITER試験のプラセボ群のCVD発現率(1.9年間で1.36%)と同程度であった。筆者らは、LDL-Cに関わらずhs-CRP≥2.0mg/LによりCVDリスクおよび死亡率が上昇することから、単純に年齢およびhs-CRPから高リスクの人々を見極める方法が得られると結論付けている。彼らは、年齢とCRPをスクリーニングすることによりスタチン療法が有益である人々を識別できると述べている。
 

移送蛋白であるCETPの活性を低下させHDLを上昇させても心血管系リスクは低下しない [2009-12-22]

Raising HDL by inhibiting activity of the transfer protein CETP not effective in reducing cardiovascular risk
移送蛋白阻害による高密度リポ蛋白(HDL)コレステロールレベル上昇は有望な心疾患治療法として考えられていたが、スタディの結果有効ではない可能性があるとCirculation 12月15日号に掲載された。心疾患の既往のない平均年齢51歳の白人男女1,978人におけるコレステロールエステル移送蛋白(CETP)活性を調査した。15〜18年間のスタディ期間中の心不全、心筋梗塞、狭心症、脳卒中および末梢血管疾患などの初回心イベントを解析した。スタディ終了までに320人の男女が初回の心イベントを発現した。その結果、CETP活性の低い者はCETP活性が中央値より上の者と比較し心血管疾患を発症する確率が18%高かった。年齢、性別、および喫煙、体重、糖尿病、コレステロールレベルなどの一般的なリスクファクターなど、結果に影響を与える因子を排除したさらに詳細な解析も行われた。筆者らは、このデータは、CETP活性が非常に低いにもかかわらず心疾患リスクが高いある日本人の家系のスタディを念頭においた予備的なものであることを強調している。
 

重篤な無症候性の冠動脈疾患は末梢動脈疾患と合併する可能性がある [2009-12-15]

Severe asymptomatic coronary artery disease may accompany peripheral artery disease
2009年Radiological Society of North America学会(RSNA 2009)で発表された無作為化コントロール試験の結果、末梢動脈疾患(PAD)患者5人に1人は有意なしかし無症状の冠動脈疾患を有することが示された。オランダの4つの病院のPAD患者231人(62±7.2歳)を2つの群(標準治療[生活習慣改善および薬物治療]を受ける群108人、および標準治療に加え心臓の画像検査を受ける群115人)に割り付けた。コンピュータ断層撮影検査の結果53人(46%)が少なくとも1つの有意な冠動脈狭窄病変を有していた。このうち22人が左主幹動脈の狭窄またはそれに匹敵する病変を有しており治療が必要と考えられた。これらの患者のうち8人がバイパス手術を受け、3人が冠動脈造影およびステント留置を施行された。残りの患者は薬物で治療された。その後に76人の患者に施行された負荷MRIの結果、さらに2人の患者にCADの徴候が認められ、うち1人に冠動脈造影およびステント留置が行われた。画像検査を施行された115人中、計24人(21%)に無症候性のしかし治療を必要とする重症のCADが認められた。

自動冠動脈血管造影のソフトウエアは胸痛患者の救急トリアージに役立つ可能性があることが示された [2009-12-15]

Automated coronary CT angiography software demonstrates potential in emergency triage of patients with chest pain
自動冠動脈CT血管造影(CCTA)リーダーでの陰性結果は胸痛で救急外来(ED)を訪れた患者のトリアージに有用な可能性があると2009年Radiological Society of North America学会(RSNA 2009)で発表された。逆に自動読影で陽性であった場合にはさらに経験のある者による読影が必要であると結論付けられた。このレトロスペクティブスタディでは、救急外来を訪れ冠動脈疾患が疑われた低−中等度リスクの患者115人に施行されたCCTA画像を、CCTAの自動ソフトウエア解析装置COR Analyzer System (Rcadia Medical Imaging)を用いて解析した。自動の解析結果と、ゴールドスタンダードと考えられる2人の専門家の読影の結果とを比較した。解析可能であった100の症例において、自動読影の陰性的中率は98%であり、つまり、COR Analyzer Systemで有意狭窄(内腔面積の>50%の減少)がないと決定された患者の98%において専門家の読影結果と一致したことになる。この自動装置は専門家が有意狭窄を有すると診断した患者6人中5人を検出し、感度83%、特異度82%、陰性的中率92%であった。
 

魚の調理法がオメガ3脂肪酸の心保護に関する有益性に影響する [2009-12-08]

How fish is cooked affects cardioprotective benefits of omega-3 fatty acids
オメガ3脂肪酸による心保護目的で魚を食べる際には、揚げたり塩漬けにしたりまたは乾燥させたりするよりも焼いたり蒸したりするほうが有効であり、減塩しょうゆや豆腐はその有益性を増強させると2009年American Heart Association学会で発表された。スタディの結果から、心保護作用は性別や民族性(おそらく調理法の違い、遺伝子感受性、またはホルモン因子による)の影響も受けることが示唆された。このスタディは、45〜75歳の心疾患既往歴を有さない82,243人の男性および103,884人の女性を対象とした。オメガ3脂肪酸摂取量は男性においては心疾患による死亡の全リスクと逆比例した―傾向は主に白人、日系アメリカ人、およびラテン系民族において認められた。全体で、1日3.3gのオメガ3脂肪酸を摂取する男性は1日0.8g摂取する男性と比較し、心臓死のリスクが23%低かった。女性においてはそれぞれの摂取レベルにおいて心保護作用を有していたが、一貫して有意なわけではなかった。塩漬けまたは乾燥の魚は女性においてはリスクファクターであった。しょうゆおよび照り焼きソースを追加すると男性では保護的に作用し、女性では心血管疾患死と逆比例の関係を示した。豆腐は全ての民族において心保護作用を有していた。
 

CASCADE:アスピリン単独と抗血小板薬併用療法のバイパス術後の静脈グラフト疾患予防効果は同等である [2009-12-08]

CASCADE: Aspirin alone as effective as dual antiplatelet therapy in preventing vein graft disease one year after bypass surgery
冠動脈バイパスグラフトの開存維持率はアスピリン単独とアスピリンとクロピドグレルの併用とでは同等である、と2009年American Heart Association学会のレイトブレイキング臨床試験のセッションで発表された。冠動脈疾患術後のクロピドグレル(Clopidogrel After Surgery For Coronary Artery DiseasE :CASCADE)無作為化コントロールトライアルは、クロピドグレルをアスピリンに追加することで冠動脈バイパス術(CABG)後の伏在静脈狭窄およびグラフト閉塞が軽減するか否かを評価した初めての前向き試験である。研究者らは初回の多枝CABGを2本以上の伏在静脈グラフト(SVGs)を用いて施行された患者113人を、アスピリン162mgとクロピドグレル1日75mgまたはアスピリンとプラセボを1年間内服する群に無作為に割り付けた。1年後の静脈グラフトの開存率はアスピリン単独群で93.2%であったのに対し、アスピリンとクロピドグレルを内服した群で94.3%であり統計学的有意差はなかった。二次エンドポイントである静脈グラフトの開存率、主要な心血管イベント、または大出血に関しても有意差はなかった。
 

J-CHF:心不全患者に対し、患者ごとに合わせた用量のカルベジロールを使用することにより有効性が増大する [2009-12-01]

J-CHF:Tailoring carvedilol dose to heart failure patients' response more effective
患者ごとに合わせた用量の心不全治療薬を使用した方が全ての患者に対し同用量の薬剤を使用するよりも有効性が高いとの研究結果が2009年American Heart Association学会のレイトブレイキング臨床試験のセッションで発表された。収縮不全におけるβ遮断薬の用量および有効性を最大限にするための無作為化試験:日本における慢性心不全(J-CHF)スタディでは、軽度から中等度の慢性心不全患者364人を組み入れ、3用量(1日用量2.5mg、5mg、または20mg)のβ遮断薬カルベジロールを投与する群に無作為に割り付けた。3年間の経過観察期間中に20%の患者が一次エンドポイント(総死亡または心不全を含む心血管疾患による入院の合計)に到達した。群間に統計学的有意差は認められなかった。しかし、1日20mg内服群に割り付けられた患者の26%は有害事象のため内服中止か用量変更を行ったのに対し、低用量群におけるその割合はわずか2%であり、中等用量群では7%であった。カルベジロール開始後早期に心拍数低下および血漿BNP低下が認められた患者においては、一次エンドポイントに関する予後が良好であった。

HeartMate II:末期心不全患者において連続流左室補助装置はパルス波タイプのものと比較し生存率を改善する [2009-12-01]

HeartMate II: Continuous flow left ventricular assist device improves survival more than pulsatile type in end-stage heart failure
重症心不全患者において連続流左室補助装置(LVAD)は、現在使用されているパルス波タイプのものと比較し、2年生存率が良好であると2009年American Heart Association学会のレイトブレイキング臨床試験のセッションで発表され、New England Journal of Medicineに掲載された。HeartMate II最終的治療トライアルにおいて、末期心不全患者200人が連続流LVAD(HeartMate II)またはパルス流LVAD(HeartMate XVE)を植え込まれた。全ての患者が最大限の薬物治療でもコントロール不良で移植の適応ではなかった。複合一次エンドポイント(2年後に障害を残す脳卒中および再手術を必用とするデバイスの故障のない状態)に到達したのは、連続流LVAD患者においてパルス流LVAD患者と比較しはるかに多かった(46%対11%)。1年および2年生存率も連続流LVAD群において良好であった(1年生存率68対55%、 2年生存率58対24%)。2年後の障害を残す脳卒中発現の割合は両群で同等であった(連続流群11%対パルス流群12%)。ポンプを修理または交換するために再手術を必用としたのは持続流群で10%であったのに対し、パルス流装置群においては36%であった。
 

急性心筋梗塞に対する血管形成術を心臓手術が可能な病院と不可能な病院のいずれで施行されても1年死亡率は同等である [2009-12-01]

One-year mortality similar in patients undergoing angioplasty for acute myocardial infarction at hospitals with and without cardiac surgery capability
急性心筋梗塞(MI)に対する一次血管形成術(PCI)を心臓手術が可能な病院と不可能な病院のいずれで施行されても1年死亡率は同等であると2009年American Heart Association学会のレイトブレイキング登録研究のセッションで発表された。一次経皮的冠動脈形成術後の予後:施設内で心臓手術が可能な病院と不可能な病院との比較スタディにおいて、一次PCIを施設内での心臓手術の可能な(SOS)病院で行った方が施設内で心臓手術の不可能な(No SOS)病院と比較し予後が良好であるのか否かを調査した。一次PCIを施行されたSTEMI患者3,018人(うち977人はNo SOS病院で施行)の解析が行われた。No SOS病院では診断のための心臓カテーテル検査を施行しているが心臓手術の設備がないためPCIは日常的には施行されていなかった。結果として、一次PCI後の30日および1年死亡率はいずれの施設で施行されても差がなかった(1年死亡率=SOSで9.41%対No SOSで8.58%)。再血行再建術を必要とする率についても両群間で差はほとんどなかった。しかし、MI再発およびさらに血管形成術を必要とする率は心臓手術の設備のない病院で施行された群で多かった。
 

ダルベポエチンアルファのリスクは糖尿病および腎疾患を有する患者の心血管疾患の有益性を凌駕する [2009-12-01]

Risks of Darbepoetin alfa outweigh benefits in cardiovascular disease patients with diabetes and kidney disease
貧血改善薬のリスクは腎疾患を有する2型糖尿病患者において有益性を凌駕するとの、この薬剤の初めての大規模プラセボコントロールスタディの結果が2009年American Heart Association学会のレイトブレイキング臨床試験のセッションで発表された。2004年に開始されたTREAT試験は24ヵ国4,038人の患者を対象に施行された。患者の半数は女性であり平均年齢は68歳であった。このAranesp治療による心血管イベント減少を目的としたトライアル(TREAT)の早期結果によると、慢性腎臓病および中等度の貧血を有する2型糖尿病患者においてダルベポエチンアルファを用いてヘモグロビンレベルを上昇させると輸血の必要性が軽減することが示された。研究者らは、貧血を治療することにより心血管死亡率および罹患率が低下することを期待していた。しかし、死亡または心血管イベント(非致死性心筋梗塞、うっ血性心不全、脳卒中または心筋虚血による入院)の複合エンドポイントの発現率を低下させなかった。さらに、ダルベポエチン群患者の脳卒中発現率は倍であった(5%対2.6%)。筆者らは、このトライアルはサロゲートマーカーが臨床上の予後に取って代わるものではないことを示した恰好な例であると述べている。
 

FAIR-HF:慢性心不全患者において鉄欠乏を治療することにより症状、心機能分類およびQOLが改善する [2009-12-01]

FAIR-HF:Treatment for iron deficiency improves symptoms, functional capacity and quality of life in chronic heart failure patients
慢性心不全(CHF)患者に鉄剤(ferric carboxymaltose)を静脈内注射し鉄欠乏を改善することにより症状、運動耐容能およびQOLが改善すると2009年American Heart Association学会のレイトブレイキング臨床試験のセッションで発表され、New England Journal of Medicineに掲載された。研究者らは鉄欠乏を有する心不全患者459人を調査した。3分の2の患者は鉄欠乏が回復するまで鉄剤の静脈内注射を毎週の後月に1回施行され、3分の1はプラセボを投与された。鉄剤を静注された群の患者は、スタディの2つの一次エンドポイント(24時間後の自己申告によるPatient Global Assessment[PGA]、P<0.0001およびNew York Heart Association[NYHA]クラススコア、P<0.0001)の有意な改善を示した。PGAのエンドポイントに関しては、鉄剤に振り分けられた患者の50%が24週後に“非常に改善”または“中等度改善”と報告したのに対し、プラセボ群においてはこの種の改善を示した者は28%に過ぎなかった。トライアルの結果によると、鉄剤群の患者の47%が24週後にNYHAクラスIまたはIIであったのに対し、プラセボ群ではわずか30%であった。PGAとNYHAクラスの結果はあらかじめ定義された全てのサブグループにおいて同等であった。
 

急性心筋梗塞で入院した患者は入院中に高線量の電離放射線を被曝する [2009-12-01]

Patients admitted to hospital for acute myocardial infarction receive high ionizing radiation dose during stay
急性心筋梗塞(MI)患者の入院中の平均電離放射線被曝量が検査による胸部X線撮影の725倍であるとの研究結果が2009年American Heart Association学会で発表された。MI患者の総被曝量を調査した初めての大規模スタディにおいて、研究者らは急性MIの治療を受けた患者64,074人(女性23,394人男性40,680人)のデータを解析した。スタディによると、患者らは電離放射線を使用した検査を合計で276,651件受けた。つまり、患者一人当たり平均7件の検査を受けたことになる。患者らの入院中の累積被曝量は14.52mSv―原子力発電および他の電離放射線を扱う環境で勤務する者に許可されている年間累積線量の約3分の1―であった。解析された9つの検査中、全患者のうち83%が胸部X線撮影を、77%はカテーテル検査を、15%は体部のコンピュータ断層撮影を、12%は頭部CTを施行された。1〜6%の患者が他の3つの核医学検査および胸部CT 検査を施行された。
 
 
 

DOLについて - 利用規約 -  会員規約 - 著作権 - サイトポリシー - 免責条項 - お問い合わせ
Copyright 2000-2025 by HESCO International, Ltd.