20年間の米国のスタディの結果、うつ病の両親の子供は精神的医学的なリスクが高い、と American Journal of
Psychiatry 6月号に掲載された。少なくとも片方の親が中等度から重度のうつ病の子供と親がうつ病でない子供151人を追跡し比較したこのスタディの結果、親がうつ病の子供は不安障害や大うつ病のリスクが3倍であることが示された。大うつ病は15〜20歳の間に発症し、不安障害の新規発症は28〜32歳の女性でやや多かった。家族歴のある子供はまた、恐怖症、薬物乱用、身体疾患の自己報告(心血管疾患を有すると訴える確率が5倍、神経筋疾患を有すると訴える確率が2倍)の確率が高かった。彼らが一生のうちに精神障害を経験する確率は83%であるのにもかかわらず、治療を受けていたのはわずか38%であった。
繰り返す怒りのエピソードや暴力の噴出などで特徴付けられ、ドライバーの態度が暴力的に変化したり配偶者に対する暴力の例に見られる間欠性爆発性障害はこれまで考えられていたよりもはるかに一般的な可能性がある、とArchives
of General Psychiatry 6月号に掲載された。米国の全国的なデータによると、広義および狭義の間欠性爆発性障害は非常に一般的で、物事に対し過剰反応し怒るという出来事が典型的には青年期に初回発生する。一生涯中の発生率は7%を超える。これを有する成人中81.8%がうつ病、不安障害、アルコールまたは薬物乱用障害の診断も受けていた。間欠性爆発性障害の発症年齢は通常これらの精神疾患よりももっと早いため、筆者らは、間欠性爆発性障害が他の精神疾患のリスクファクターである可能性があるとの仮説を立てている。彼らは、患者の早期発見と迅速な薬物治療(選択的セロトニン再取込み阻害薬や精神安定剤)および認知行動療法の開始を呼びかけている。