◆宇宙から得られた所見が起立性低血圧患者に役立つ可能性がある
ヒトが初めて月に着陸してから50年近く後に、宇宙に長期滞在した宇宙飛行士がより安定した足どりで地球に帰還するのに役立つ方法が発見された、とCirculation に掲載された。
宇宙旅行から学んだ運動に関する所見が起立性低血圧患者にとって有望である [2019-07-30]
Lessons learned from space travel about exercise hold promise for patients with orthostatic hypotension
ヒトが初めて月に着陸してから50年近く後に、宇宙に長期滞在した宇宙飛行士がより安定した足どりで地球に帰還するのに役立つ方法が発見された、とCirculation に掲載された。長期の宇宙飛行任務の間、毎日最長2時間の耐久力訓練および筋力運動と着陸後の静脈内補液は、宇宙飛行士が地球に戻った後、日常生活を送る上でのめまいやふらつきを予防するのに役立つ。宇宙プログラムとして開発されたこの運動プログラムは、体位性起立性頻拍症候群を有する筆者らの研究室の人々に既に役立っている。
ステントの型が直後および長期アウトカムに影響する
脳動脈瘤に対する血管内ステント併用コイル塞栓術に使用するデバイスの型がアウトカムに影響する [2019-07-30]
Type of device use for endovascular stent-assisted coiling following cerebral aneurysm affects outcomes

脳動脈瘤治療に用いられる異なる型のステントのアウトカムを比較したスタディの結果、使用されるステントの型が患者の直後および長期の健康アウトカムに影響することが示された。研究者らは、3つの型のステント(Neuroform [NEU]、Enterprise [EP]、Low-profile Visualized Intraluminal Support [LVIS])を用いた血管内ステント併用コイル塞栓術のアウトカムを比較した。彼らは計670の動脈瘤を有する患者659人を解析し、動脈造影フォローアップ期間中の完全閉塞が、3つのステント間で著明に異なることを明らかにした(LVIS 84%、NEU 78%、EP 67%)。このスタディ結果は、Society of NeuroInterventional Surgery's 16th Annual Meeting で発表された。

標的内用療法が奏効すると考えられる男性の見極め
DNA 修復遺伝子における遺伝子欠損の検査によりPSMA 標的治療が奏効する患者が同定できる [2019-07-30]
Testing for genetic faults in DNA repair genes identifies men who will respond to PSMA-targeted treatment

DNA 修復における遺伝子的弱点を検査することにより、新規標的内用療法の恩恵を受ける可能性のある前立腺がん患者を同定することができる、とEuropean Urology に掲載された。この治療の標的である前立腺特異的膜抗原(PSMA)は、一部の患者においてその他の患者に比べ、がん細胞表面に高レベルで存在していた。PSMA レベルは同一の患者においても、がんの部位により大幅な差異があった。しかし重要なことに、がん細胞表面のPSMA 量は、DNA 修復遺伝子も欠損している腫瘍において4倍以上多かった。

化学療法関連心毒性が重要な代謝変化により発見される
包括的な代謝物プロファイリングが、がん治療関連心毒性リスク患者を同定するのに役立つ可能性がある [2019-07-30]
Comprehensive metabolite profiling may help identify patients at risk for cancer treatment-related cardiotoxicity

Journal of Cardiovascular Translational Research に掲載されたスタディの結果、後に心機能障害を発症した患者はそうでない患者に比べ、ミトコンドリアと関連のある代謝物が違った変化をすることが明らかにされた。特に、心毒性を発症しなかった患者ではクエン酸レベルが時間とともに上昇したが、心毒性を発現した患者ではそれが変化しないか減少した。筆者らは、クエン酸や関連代謝物を増加させる能力が防御反応であり、それが心毒性を発症した患者では欠如しているかまたは減少している可能性がある、と示唆している。またDNAの分解産物の変化も認められ、これにより2群の患者が鑑別できた。

頻回の睡眠薬使用は認知症リスクと関連がある(Alzheimer's Association International Conference [AAIC] 2019, Abstract F2-05-03, Abstract P2-557)
睡眠薬はその他のリスクを予防する一方で認知症リスクを上昇させる [2019-07-30]
Sleep medications increase dementia risk for some while protecting others

Alzheimer's Association International Conference 2019 で報告された新たな研究の結果、頻回の睡眠薬使用は将来の認知機能障害リスクを上昇させる可能性があることが示された。1つ目のスタディにおいて、睡眠薬を"しばしば"または"ほとんどいつも"服用すると報告した参加者は、睡眠薬を"服用したことがないか稀に服用する"と報告した参加者に比べ、認知症を発症するリスクが43% 高かった。他のスタディにおいて、睡眠薬を使用する65歳超の男性は、アルツハイマー病を発症するリスクが3.6倍高かった。女性においては、このリスクは睡眠障害を経験したかしないかにより、異なった。

認知症患者における新規発症のてんかんリスク(Alzheimer's Association International Conference [AAIC] 2019, Abstract P2-311, Abstract P2-297)
アルツハイマー病患者はてんかん発作を経験する確率が高い [2019-07-30]
People with Alzheimer's disease more likely to experience epileptic seizures

アルツハイマー病を患う者は認知症を有さない者に比べ、てんかん発作を発現するリスクが最大6.5倍高い、とAlzheimer's Association International Conference 2019 で発表された。他のスタディの結果、活動性のてんかん罹患率はアルツハイマー病を有する患者において、有さない患者に比べ高いことが示された(1.51% vs. 0.35%)。アルツハイマー病患者は、てんかんの既往を有する確率が2倍高かった(3.14% vs. 1.57%)。てんかん既往歴は、認知機能障害発症年齢が若年であること(てんかん有り64.7歳、てんかんなし70.4歳)、より重症の記憶障害および日常生活スキル障害と関連があった。

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