◆体内のどこであっても血管疾患は下肢切断と関連がある
微小血管疾患はこれを有さない人々に比べ下肢切断リスクが高いことと独立して関連する、とCirculation に掲載された。
微小血管疾患はその部位に関係なく下肢切断のリスクを上昇させる [2019-07-16]
Microvascular disease increases risk of leg amputation regardless of location of the microvascular issue
微小血管疾患はこれを有さない人々に比べ下肢切断リスクが高いことと独立して関連する、とCirculation に掲載された。平均9年間にわたり、微小血管疾患を有する参加者は下肢切断リスクが3.7 倍高かった。末梢動脈疾患(PAD)患者は下肢切断リスクが13.9 倍高かった。微小血管疾患およびPAD の両方有する者は、下肢切断リスクが23倍高かった。このリスク上昇は網膜症、腎症または神経障害などの微小血管疾患の部位に関係なく認められた。
潜在性心血管疾患は転倒リスクが高いことと関連がある
心筋障害および壁ストレインのバイオマーカーは転倒の重要な危険因子であり得る [2019-07-16]
Biomarkers of cardiac damage and wall strain could be important risk factors for falls

既知の心血管疾患(CVD)を有さない高齢者において、潜在的心筋障害および心臓の壁内ストレインは転倒の高リスクであることと関連がある、とJournal of the American Geriatrics Society に掲載された。研究者らは、既知のCVD、脳卒中または心不全を有さない高齢者約4,000人(平均年齢75歳)を追跡した。4.5 年後、潜在性心筋障害および心臓の壁内ストレインのマーカーは、強力かつ独立して新たな転倒と関連があった。これらの所見は、CVD と診断されていない高齢者であっても、心血管系の健康状態を最適化することは、高齢者の転倒を予防するための戦略となり得ることを示唆する。

併用療法は進行大腸がんの生存期間を改善する (ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019, Abstract: LBA-006)
BEACON CRC:3剤併用療法はBRAF変異型転移性大腸がんの生存期間を改善する [2019-07-16]
BEACON CRC: Triple-targeted therapy improves survival for patients with BRAF-mutated metastatic colorectal cancer

Encorafenib、binimetinib およびセツキシマブの3剤併用療法は、BRAF 変異型転移性大腸がん(mCRC)の全生存期間(OS)を有意に改善した、とのBEACON CRC 第III相臨床試験の結果が ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019 で発表された。この併用療法によるOS中央値は9か月であったの対し、現在の標準治療では5.4か月であった(p<0.0001)。3剤併用療法の客観的奏効率(ORR)は26% であったのに対し、標準治療ではわずか2% であった(p<0.0001)。この3剤併用療法は、BRAF 変異型mCRC患者に対する化学療法に取って替わるべきである、と研究者らは示唆している。

レゴラフェニブの可変用量投与により有害事象が軽減する(ESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019, Abstract: O-026)
REARRANGE:レゴラフェニブの可変用量投与は転移性大腸がん患者のQOLを改善する [2019-07-16]
REARRANGE: Efficacy of flexible dose of regorafenib improves quality of life in patients with metastatic colon cancer

レゴラフェニブの可変用量投与は、転移性大腸がん患者において倦怠感、高血圧または手足症候群などのいくつかの指標を数値上改善し忍容性を向上させた、とESMO World Congress on Gastrointestinal Cancer 2019 で発表された。このREARRANGE 試験では、平均治療期間は標準治療群で3.2 か月、減量群で3.7 か月であり、隔週投与群では3.8 か月であった。無増悪生存期間中央値に関しては、群間差はなかった(約2か月)。統計学的有意には到達していないが、患者にとっては非常に厄介になり得る一部の副作用が数値上は減少した、と筆者らは述べている。

前立腺がん患者においてホルモン療法は認知症リスクを上昇させる
前立腺がんに対するアンドロゲン除去療法はアルツハイマー病および認知症リスクを上昇させる可能性がある [2019-07-16]
Androgen deprivation therapy for prostate cancer may raise risk of Alzheimer's disease and dementia

前立腺がん患者に対し、アンドロゲン除去療法(ADT)で治療することはアルツハイマー病または認知症と診断される可能性が高いことと関連がある、とJAMA Network Open に掲載された。このホルモン療法を施行された患者のうち、13% が後にアルツハイマー病と診断されたのに対し、ADT を施行されなかった患者におけるその割合は9% であった。認知症に関してはこの数が大きくなった:ADT を施行された患者では22% であり、ADT を施行されなかった患者では16% であった。この研究は、前立腺がん患者におけるホルモン療法と認知症リスクとの類似の関連を示した過去の小規模スタディに基づくものである。

糖尿病において抗うつ薬は死亡リスクを減少させる
糖尿病患者において抗うつ薬は死亡を3分の1以上減少させる [2019-07-16]
Antidepressants reduce deaths by more than a third in patients with diabetes

糖尿病およびうつ病を有する患者において、抗うつ薬は死亡を3分の1以上減少させる、とJournal of Clinical Endocrinology & Metabolism に掲載された。糖尿病およびうつ病はそれぞれが独立して総死亡上昇に寄与する。今回の大規模な地域住民をベースにしたスタディにおいて、台湾の研究者らは、2000年以降糖尿病およびうつ病と診断された患者53,412 人を同定した。13年後、治療が死亡率を著明に35% 減少させたことを示した。筆者らは、このデータが糖尿病患者のうつ病をスクリーニングし治療することの更なる理論的根拠を提供する、と示唆している。

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