◆新たな治療法は進行前立腺がんに対し高い有効性を示した(Society of Nuclear Medicine and Molecular Imaging [SNMMI] 2019 Annual Meeting, Abstract 465)
転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対し、分子標的治療を併用する新たな治療法は、副作用を軽減させながら最大限の治療効果を発揮する、との第I相試験の結果が Society of Nuclear Medicine and Molecular Imaging (SNMMI) 2019 Annual Meeting で発表された。
新たな併用療法は転移性去勢抵抗性前立腺がん患者に対し安全かつ有効であることを示した [2019-07-02]
New combination therapy established as safe and effective for men with metastatic castrate resistant prostate cancer
転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)に対し、分子標的治療を併用する新たな治療法は、副作用を軽減させながら最大限の治療効果を発揮する、との第I相試験の結果が Society of Nuclear Medicine and Molecular Imaging (SNMMI) 2019 Annual Meeting で発表された。mCRPC を有する男性は、標的放射性核種療法177Lu PSMA 617 および腫瘍特異的放射線増感剤 idronoxil(NOX66、1日400mg または 800mg)を併用投与された。この併用療法後に、全患者の70% 近くにおいてPSAレ ベルが50% 超低下した。有害事象は全患者の31% において報告されたが、800 mgのNOX66 を投与された患者では12.5% であった。
膠芽腫の治療は依然として改善が必要である
膠芽腫の5年生存率を改善するにはより積極的な治療が必要である [2019-07-02]
More aggressive treatments needed to improve 5-year survival rate for glioblastoma

膠芽腫患者の生存期間中央値および短期生存率は改善したにもかかわらず、5年生存を達成する患者の割合は依然として低い−わずか5.5% である−、とMayo Clinic Proceedings に掲載された。5年生存を達成した者は、比較的若年の成人であり、女性で白人以外である傾向にあった。他の因子は、概して健康であること、平均収入が高いこと、脳の左側または脳幹外の腫瘍であること、さらに放射線療法による治療であった。先行研究とは反対に、腫瘍サイズは長期生存率に大きく影響しなかった。この結果から、長期生存に焦点を当てた、より積極的な治療の必要性が示唆される。

長時間労働は脳卒中リスク上昇と関連がある
10年間以上の長期間労働は脳卒中リスク上昇との関連が強い [2019-07-02]
Working long hours for 10 years or more associated with increased stroke risk

長時間労働者、特に10年以上にわたる長時間労働者は脳卒中リスクが高い、とStroke に掲載された。長時間労働とは、年50日以上の10時間超の労働と定義された。長時間労働の参加者は脳卒中リスクが29% 高く、10年以上の長時間労働者は脳卒中リスクが45% 高かった。10年間の長時間労働と脳卒中との関連は、50歳未満においてより強力であった。

人工知能は心筋梗塞リスク評価を改善する
標準的な意思決定ツールに機械学習を併用することで冠動脈イベントのリスク評価が改善する [2019-07-02]
Adding machine learning to standard decision-making tools improves assessment of risk for coronary event

冠動脈CT 血管造影を用いた場合、心筋梗塞およびその他の心イベントを予測する従来のリスクモデルに比べ、機械学習(ML、ある種の人工知能)の方が優れている、とRadiology に掲載された。研究者らは患者6,892人において、MLアプローチと、冠動脈疾患レポートおよびデータシステム(CAD-RADS)さらにその他の血管スコアリングシステムを比較した。ML アプローチは、心イベントを来す患者と、そうでない患者との鑑別において優れていた。スタチン開始時期の決定に際して、MLスコアはイベント発症患者の93% がこの薬剤を投与されるだろうと確証したのに対し、CAD-RADS に基づくとそれは69% であった。

小児脳腫瘍既往者の神経認知的リスク
小児脳腫瘍既往者は長期にわたる認知的および社会経済的負担を経験する可能性がある [2019-07-02]
Survivors of childhood brain tumors may experience lasting cognitive and socioeconomic burdens

幼少時に診断され放射線療法を受けた小児脳腫瘍既往者は、治療後数十年にわたり認知的および社会経済的負担を経験する可能性がある、とCANCER に掲載された。脳腫瘍既往者の診断時年齢中央値は8歳であり、評価時年齢中央値40歳であった。全体的に、手術および放射線療法で治療された既往者の推定IQスコアは、手術のみで治療された既往者に比べ低く、手術のみで治療された既往者は彼らの兄弟姉妹よりもスコアが低かった。既往者−特に手術および放射線療法で治療された者−は教育水準が低く、低所得、兄弟姉妹よりも職業威信が低かった。このような長期の影響を軽減するために、介入が必要であろう。

心疾患患者は認知機能低下が速い
心筋梗塞および狭心症後に、長期にわたり認知機能低下が加速する可能性がある [2019-07-02]
Long-term cognitive decline may accelerate after myocardial infarction and angina

冠動脈疾患(CHD)患者は長期わたり認知機能低下が加速するリスクが高い、とJournal of the American College of Cardiology に掲載された。12年の追跡期間中、CHD を有する患者は認知機能を評価する3つの検査全てにおいて、認知機能低下が速かった。狭心症と診断された患者は時間見当識が確かに低下し、一方、心筋梗塞患者は言語記憶および意味流暢性における著明な認知機能低下を有し、全般的な認知機能低下において不良であった。研究者らは、CHD は脳の酸素不足により認知機能低下を助長する可能性がある、と述べている。

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