◆抑うつ症状と脳卒中リスクとの関連
抑うつ症状の数が多い者は、抑うつ症状を有さないまたは抑うつ症状の数が少ない者に比べ、脳卒中発症率が高い可能性があるとの予備研究の結果が、American Academy of Neurology's 71st Annual Meeting で発表される。
抑うつ症状の数が多いほど脳卒中リスクが高い [2019-03-12]
Higher number of depression symptoms linked to increased risk of stroke
抑うつ症状の数が多い者は、抑うつ症状を有さないまたは抑うつ症状の数が少ない者に比べ、脳卒中発症率が高い可能性があるとの予備研究の結果が、American Academy of Neurology's 71st Annual Meeting で発表される。脳卒中リスクに影響する可能性のある他の因子で補正した結果、抑うつ症状が多い者は抑うつ症状を有さない者に比べ、虚血性脳卒中発症率が75% 高いことが明らかにされた。今回のスタディで用いられたうつ病テストのスコアが5点上昇する毎に、虚血性脳卒中リスクが12% 上昇した。
睡眠時無呼吸は脳へのタウタンパク質蓄積に影響する可能性がある
閉塞性睡眠時無呼吸は脳内のアルツハイマー病バイオマーカー高レベルと関連がある [2019-03-12]
Obstructive sleep apnea linked to higher levels of Alzheimer's biomarker in brain

寝室を共にするパートナーに閉塞性睡眠時無呼吸のエピソードを有すると証言された者は、記憶を助ける脳領域にタウタンパク質が多く蓄積している可能性がある、との予備研究の結果が5月に開催されるAmerican Academy of Neurology's 71st Annual Meeting で発表される。年齢、性別、教育、心血管系リスクファクターおよび他の睡眠に関する訴えなど、脳内のタウレベルに影響し得るいくつかの因子で補正した結果、無呼吸を有する者は無呼吸を有さない者に比べ、嗅内皮質のタウレベルが平均で4.5% 高かった。

過体重であることは脳卒中後の生存率が良好であることと関連がある
肥満パラドックスは過体重患者の良好な生存率にまで拡大した [2019-03-12]
Obesity paradox extended to better stroke survival for overweight patients

直感に反すると思うかもしれないが、ある程度の余分な体脂肪があることは脳卒中後に生き残る可能性を増大させることと関連があるようだ、との予備研究の結果が5月に開催されるAmerican Academy of Neurology's 71st Annual Meeting で発表される。参加者の平均BMIは27.5であった。重度肥満者は標準体重者に比べ、脳卒中後に死亡する確率が62% 低かった。また、肥満者では46%、過体重者では15% 低かった。逆に、低体重者は標準体重者に比べ、脳卒中後に死亡する確率が67% 高かった。

TAVR後の病院滞在期間が3日未満の患者は予後がよい
TAVR後の退院が遅延することは死亡率の有意な上昇と関連がある [2019-03-12]
Delayed discharge after TAVR associated with a significant increase in mortality

経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)施行後3日以上の入院を要する患者は、72時間未満に退院する患者に比べ、術後1年間の心筋梗塞、脳卒中または死亡のリスクが有意に高い、と JACC: Cardiovascular Interventions に掲載された。患者計24,285人を対象にした2011〜2015年の解析の結果、55.1% が72時間以内に退院し、一方44.9% は72時間を超えてから退院した。院内合併症で補正した結果、退院遅延は1年総死亡率の独立した予測因子であった。

上衣腫の予後改善
術後放射線療法は小児上衣腫の予後を改善する [2019-03-12]
Postoperative radiation improves outcomes for children with ependymoma

小児脳腫瘍の中で3番目に多い小児上衣腫において、手術直後の放射線治療は生存率を3倍近くにする可能性がある、とJournal of Clinical Oncology の先行オンライン版に掲載される。スタディには、テント下上衣腫およびまれなテント上上衣腫の両者が含まれた。小児(1〜21歳)における術後放射線療法により、75% の7年無増悪生存期間および85% の全生存率が達成された。歴史的に、3歳未満の上衣腫小児はそれ以上の年齢の小児に比べ、予後は不良である。放射線療法後の予後改善は、年齢および上衣腫のサブタイプに関係なく認められた。

筋肉を増強することは命を救うことになる
筋肉量を増やすことは、がん治療が奏効する可能性を改善する [2019-03-12]
Increased muscle mass improves chance of responding favorably to cancer treatment

Scientific Reports に掲載されたスタディにおいて、サルコペニアが進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対するPD-1 阻害薬治療への難反応性と有意に関連していることを、大阪大学の研究者らが明らかにした。治療後1年の時点で寛解を維持していたのは、非サルコペニア患者の38.1% であったのに対し、サルコペニア患者では同じ時点で腫瘍増悪徴候がなかったのは、わずか10.1% であった。この結果から、ベースラインの骨格筋量がPD-1 阻害薬の有効性に大きな影響を及ぼすことが示唆された。したがって、NSCLC 患者に対し、骨格筋量は治療が奏効するか否かを予測するのに有用である可能性がある。

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