DOL ASCO2002 学会速報






膵癌治療に対する新しいアプローチ
Integrated Education Session: New Approaches to Pancreatic Cancer
  
進行膵癌に対するゲムシタビン/ドセタキセルまたはドセタキセル/シスプラチンの併用療法:The EORTC-GIグループによる無作為化第II相試験
Docetaxel/Gemcitabine or Docetaxel/Cisplatin in Advanced Pancreatic Carcinoma: A Randomized Phase II Study of the EORTC-GI Group
 
ドイツの研究者らは、ゲムシタビン/ドセタキセルの併用が、進行膵癌症例の生存を改善する治療上の戦略として有望であることを見出した。この併用療法による治療の結果は、ドセタキセル/シプラチンの併用と同程度の生存期間(中央値)と無増悪期間(中央値)を示した。しかし、ゲムシタビン/ドセタキセルの併用が、より耐容性において優れていた。双方の併用はゲムシタビン単独のhistorical controlと比較して、より長い生存期間(中央値)を達成した。  
  
ゲムシタビン/pemetrexedで治療された進行膵癌症例の臨床効果
Clinical Outcome in Patients (pts) with Advanced Pancreatic Cancer Treated with Pemetrexed/Gemcitabine
 
前治療なしの進行膵癌症例での臨床的評価で、ゲムシタビンと葉酸拮抗剤のpemetrexedの併用は臨床的活性を示した。この併用療法は、従来の併用療法で得られる結果と比較して見劣りしない奏効率と生存期間を達成した。ゲムシタビン/pemetrexedの血液毒性は高頻度であったが、非血液毒性は低率であった。全体として、この併用療法は許容範囲の毒性のプロフィールであった。  


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