生涯にわたる研究により早期の血圧変化と脳の不健康とが関連付けられた
子宮内における高脂肪食は後年のアルツハイマー病を防ぐ

9月10日、17日、24日のDOL NewsはESC特集のため、Psychiatryニュースは
お休みさせていただきました。

若年期の血圧変化は脳の不健康と関連があるが記憶または認知機能の問題とは関連がない [2019-09-03]
Changes in blood pressure when young linked to poorer brain health but not to memory or cognition problems

36歳の若年者における血圧変化は人生後期の脳の不健康と関連がある、とLancet Neurology に掲載された。53歳時の血圧が高いほど、また43歳から53歳までの血圧上昇速度が速いほど、70代前半の血管損傷の徴候がより著明であった。43歳時に血圧が高いほど、また36歳から43歳までの血圧上昇度が大きいほど、脳容積が小さかった。血圧は脳内のアミロイドタンパク量とは関連がなく、加齢による記憶や思考の問題の予測にはならないようであった。

妊娠中の高脂肪摂取は仔の遅発性アルツハイマー病を防ぐ [2019-09-03]
High maternal fat consumption during gestation protects offspring against late-onset Alzheimer's disease

Molecular Psychiatry に掲載された動物実験において、妊娠中の高脂肪食が、遅発性アルツハイマー病に特徴的な脳の変化から仔を守ることが示された。観察された記憶および学習の改善は、良好なシナプス完全性の維持と関連があった。さらに、通常の食事を摂取した母親から生まれた動物に比べ、高脂肪食の母親から生まれた仔はアミロイドベータレベルが低かった。この有益な効果の原因となる可能性のあるメカニズムを探索した結果、高脂肪食を摂取した母親から生まれた仔は、アルツハイマー病に関連する3つの重要な遺伝子レベルが低いことが明らかになった。