アルツハイマー病の曾祖父母やいとこを有することはリスクが高いことと関連がある [2019-03-19]
Having great-grandparents or cousins with Alzheimer's disease linked to higher risk

片親がアルツハイマー病であることは、この疾患の発症リスクが高いということは知られているが、Neurology® に掲載された新たな研究の結果、第2および第3度親族がアルツハイマー病を有していても、リスクは上昇する可能性があることが示唆された。第1度親族にアルツハイマー病が1人いる者は、アルツハイマー病発症リスクが73% 高く、第1度親族により多くの罹患者がいるとさらにリスクは上昇した。第3度親族のみに3人のアルツハイマー病患者がいる場合は、発症リスクは43% 高かった。例えば、2人の曾祖父と1人の大叔父にアルツハイマー病の者がいるが、親や祖父母にはいないような場合である。

喫煙、高血圧、糖尿病および肥満それぞれは、アルツハイマー病にみられる脳構造の変化と関連がある [2019-03-19]
Smoking, hypertension, diabetes and obesity each linked to changes in brain structure seen in Alzheimer's disease

喫煙、高血圧および脈圧、肥満および糖尿病などの私たちの血管の健康に影響する因子は不健康な脳と関連がある、と European Heart Journal に掲載された。研究者らは、脳への血液供給に関する合併症と関連があり、アルツハイマー病にみられる異常な変化に繋がる可能性のある血管リスクファクターを1つ以上有することと、脳構造との関連を調査した。高コレステロールを除き全ての血管リスクファクターは、脳萎縮が強いこと、灰白質減少および健康な白質の減少と関連があった。血管リスクファクターが多い人ほど、脳の健康度は不良であった。

抑うつ症状の数が多いほど脳卒中リスクが高い [2019-03-12]
Higher number of depression symptoms linked to increased risk of stroke

抑うつ症状の数が多い者は、抑うつ症状を有さないまたは抑うつ症状の数が少ない者に比べ、脳卒中発症率が高い可能性があるとの予備研究の結果が、American Academy of Neurology's 71st Annual Meeting で発表される。脳卒中リスクに影響する可能性のある他の因子で補正した結果、抑うつ症状が多い者は抑うつ症状を有さない者に比べ、虚血性脳卒中発症率が75% 高いことが明らかにされた。今回のスタディで用いられたうつ病テストのスコアが5点上昇する毎に、虚血性脳卒中リスクが12% 上昇した。

閉塞性睡眠時無呼吸は脳内のアルツハイマー病バイオマーカー高レベルと関連がある [2019-03-12]
Obstructive sleep apnea linked to higher levels of Alzheimer's biomarker in brain

寝室を共にするパートナーに閉塞性睡眠時無呼吸のエピソードを有すると証言された者は、記憶を助ける脳領域にタウタンパク質が多く蓄積している可能性がある、との予備研究の結果が5月に開催されるAmerican Academy of Neurology's 71st Annual Meeting で発表される。年齢、性別、教育、心血管系リスクファクターおよび他の睡眠に関する訴えなど、脳内のタウレベルに影響し得るいくつかの因子で補正した結果、無呼吸を有する者は無呼吸を有さない者に比べ、嗅内皮質のタウレベルが平均で4.5% 高かった。

中年期の身体的および精神的活動は数十年後の認知機能維持に影響する [2019-03-05]
Physical and mental activities in middle age play role in preserving cognitive health decades later

中年期に身体的および精神的に活動的であり続けることは、数十年後の認知症発症リスクが低いことと関連がある、とNeurology に掲載された。スタディの結果、精神活動レベルが高度であった女性は、低度であった女性に比べ、アルツハイマー病を発症する確率が46% 低く、認知症全般の発症率が34% 低かった。身体的に活動的な女性はそうでない女性に比べ、血管性認知症を発症する確率が52% 低く、混合型認知症発症リスクが56% 低かった。

ニューロメラニン感受性MRIは精神疾患のバイオマーカーとなり得ることが示された [2019-03-05]
Neuromelanin-sensitive MRI identified as potential biomarker for psychosis

ニューロメラニン感受性MRI(NM-MRI)は精神疾患のバイオマーカーとなり得る、とProceedings of the National Academy of Science に掲載された。NM-MRI信号は、統合失調症患者のドーパミン機能のマーカーであり、精神疾患を有する人々の精神症状の重症度指標であることが明らかにされた。この技術の主な利点は、既存のより直接的な他のドーパミン機能計測に比べ、NM-MRIは放射線や侵襲的な手技を使用しないことである。また、この技術はPET検査に比べ解剖学的解像度が非常に高く、これは黒質の特定部位の機能または機能不全を評価するのに重要である。