10年間の心血管疾患リスクが高いと、がん発症リスクは3倍に増大する [2019-11-19]
A high 10-year cardiovascular disease risk score triples the risk of developing cancer

心筋梗塞既往者は心血管疾患を有さない者に比べがん発症リスクが高い可能性がある、と American Heart Association's Scientific Sessions 2019 で発表された。10年動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)リスクが20% 以上の者は、ASCVD リスクが5% 以下の者に比べ、何らかのがんを発症するリスクが3倍以上であった。BNP が高い者は、BNP が低い者に比べ、15年間の追跡期間中にがんを発症する確率が高かった。今回のスタディは、ベースライン時のBNP上昇が将来のがんリスクと関連があることを示した初めてのものである。

ヨーグルトおよび繊維質の豊富な食事は肺がんを予防するようである [2019-11-05]
A diet high in yogurt and fiber consumption appears to protect against lung cancer

繊維質およびヨーグルトの豊富な食事は肺がんリスクを低下させる、と JAMA Oncology に掲載された。高繊維質およびヨーグルトの豊富な食事の有益性は、既に心血管疾患や消化器がんに対して確立されている。今回の肺がんに関する新たな所見は、米国、ヨーロッパおよびアジアにおける140万人のデータ解析結果に基づくものである。ヨーグルトおよび繊維質摂取が最大である人々は、ヨーグルトを摂取せず繊維質摂取量が最小の人々に比べ、肺がんリスクが33% 低かった。この健康に関する有益性は、そのプレバイオティクスおよびプロバイオティクスの特性に基づくものであろう、と筆者らは述べている。

レナリドミドは骨髄腫関連骨障害および臓器障害の発現を遅延させる可能性がある [2019-11-05]
Lenalidomide may delay onset of myeloma-related bone and organ damage

無症候性くすぶり型多発性骨髄腫において最大のランダム化トライアルの結果、化学療法薬レナリドミドが骨髄腫関連骨障害および臓器障害の発現を遅延させる可能性があることが示唆された、と Journal of Clinical Oncology に掲載された。この薬剤を投与された患者のほぼ半数で治療が奏効し、一方、治療せずに経過観察された患者では変化は認められなかった。症候性骨髄腫からの無増悪期間は、非投与患者に比べ、レナリドミド投与患者において有意に長かった。重篤な有害事象はレナリドミド投与患者の28% に発現したが、これらは用量低減により対処可能であると考えられた。