将来の認知症リスクに関する新たなバイオマーカー
前向きな態度は狭心症患者の転帰を改善する(American College of Cardiology's 67th Annual Scientific Session, Abstract 18-A-17200-ACC)
聴覚障害は記憶障害と関連がある

3月20日、27日のDOL NewsはACC特集のため、Psychiatryニュースは
お休みさせていただきました。

将来の認知症リスクに関連するいくつかの血中代謝産物が同定された [2018-03-13]
Several blood metabolites identified that are associated with future dementia risk

分枝鎖アミノ酸の血中濃度が高いことは将来の認知症リスクが低いことと関連がある、とAlzheimer's & Dementia に掲載された。この研究では、認知症を発症した995人を含む22,623人から得た血液検体内の代謝物を解析した。参加者は5か国、8研究コホートに組み入れられた。分枝鎖アミノ酸に加え、クレアチニンおよび2つの超低比重リポ蛋白(VLDL)特異的リポ蛋白脂質サブクラスもまた、認知症リスクが低いことと関連があった。ある高比重リポ蛋白(HDL)およびあるVLDLリポ蛋白サブクラスは、認知症リスク上昇と関連があった。これらの結果は認知症を標的とした薬物の研究の幅を広げるであろう。

RIVER-PCI:慢性狭心症の見通しを楽観的にとらえていることはその後の転帰が良好なことに繋がる [2018-03-06]
RIVER-PCI: Optimistic outlook about chronic angina leads to improved outcomes over time

慢性狭心症を対処するに当たって、前向きな態度がその後の転帰を改善するのに役立つ可能性があるとのRIVER-PCIトライアルの結果が、American College of Cardiology's 67th Annual Scientific Session において3月10日に発表される。あまり楽観的でない対照群に比べ、最も楽観的な群では、概して狭心症が少なく心筋梗塞、心不全、糖尿病および慢性腎臓病歴を有する割合が低かった。研究者らは、最も楽観的な群は全体的に健康であることを自覚し自重するよう促しているが、それでも彼らは病院へ行ったり血行再建術を施行されたりする割合が30% 低かった。

加齢による中枢性聴覚障害は一部の人々において軽度認知機能障害と関連がある [2018-03-06]
Central age-related hearing loss linked to mild cognitive impairment for some

加齢による中枢性聴覚障害を有する一部の人々は軽度認知機能障害も有する確率が高い、との予備的研究の結果が来たるAmerican Academy of Neurology's 70th Annual Meeting において発表される。Great Age Studyの参加者1,604人中、26% が末梢性聴覚障害、12%は中枢性聴覚障害を有し、33% は軽度認知障害と診断された。中枢性聴覚障害を有する人々は有さない人々に比べ、軽度認知障害を有する確率が2倍高かった。対照的に、末梢性聴覚障害を有する人々は有さない人々に比べ、軽度認知機能障害を有する確率は高くはなかった。