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新たなエピジェネティックな子宮頸がん検査はパップスメアおよびHPV検査より優れている [2018-12-25] |
New epigenetic cervical cancer test outperforms Pap smear and HPV test |
15,744人の女性を対象としたトライアルにおいて、エピジェネティックベースの子宮頸がん検査は、現在行われているパップスメアおよびヒトパピローマウイルス(HPV)検査よりも低コストで成績は優れている、とInternational Journal of Cancer に掲載された。この新たな検査は、トライアル期間中に発症した浸潤性子宮頸がんを100% 検出したのに対し、パップスメアによる検出率は25%、HPV検査では50% であった。この検査はまた、HPV陽性女性における前がん病変の93% を検出した。一方、パップスメアとHPV検査併用による検出率は86% であり、パップスメアのみを使用した場合は61% であった。 |
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大腸内視鏡検査で異常がなかった場合の10年後フォローアップ時の大腸がんリスクは低い [2018-12-25] |
10-year follow-up after negative colonoscopies linked to lower colorectal cancer risk |
10年前の大腸内視鏡検査で異常がなかった者は、大腸がんスクリーニングを施行しなかった者に比べ、大腸がんと診断されるリスクが46% 低く、大腸がんで死亡する確率が88% 低下した、とJAMA Internal Medicine に掲載された。再スクリーニングを行う時期に関するエビデンスギャップを考慮し、このレトロスペクティブスタディでは、平均リスクの125万人超において大腸がんの長期リスクおよび大腸がんによる死亡を、過去に行った大腸内視鏡検査で異常がなかった場合とスクリーニングを施行しなかった場合とで比較した。これらの結果は、ガイドラインの推奨する大腸内視鏡検査で異常がなかった後10年後の再検査を支持する。 |
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マンモグラフィラジオミクスと3CB画像解析を組み合わせることにより疑わしい乳房腫瘤の診断が改善する [2018-12-18] |
Combining 3CB image analysis with mammography radiomics improves diagnosis in suspicious breast masses |
マンモグラフィを用いた3コンパートメント乳房(3CB)画像と呼ばれる新たな技術により、腫瘍の生物学的組織組成を判断することは不必要な乳房生検を減らすことに役立つ可能性がある、とRadiology に掲載された。乳房腫瘤を有し悪性腫瘍が疑わしいかまたは高度に示唆される生検直前の女性109人の3CB 画像が、マンモグラフィラジオミクスとともに解析された。この併用法により、陽性的中率は視覚による読影のみの32% から50% に改善し、生検が約36% 減少した。この3CB-ラジオミクス法は35のがんのうち1つを見落としたが、感度は97% であった。 |
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デジタルマンモグラフィはスクリーンフィルムマンモグラフィに比べ、浸潤がんおよびDCISの検出に優れていることがスタディで確認された [2018-12-18] |
Study confirms that digital mammography is superior to screen film mammography in finding invasive cancers and DCIS |
マンモグラフィがフィルムからデジタルに移行したことにより、乳がんの検出率が14% 上昇したとのスタディ結果がRadiology に掲載された。45〜70歳女性のスクリーニング検査1,130万件の画像を用いた結果、デジタルマンモグラフィにより要精検率が上昇することなく全がん検出率が14% 上昇し、グレード1およびグレード2の浸潤がんの検出率が大幅に上昇した。45〜52歳女性の初回スクリーニング検査時に、デジタルマンモグラフィは全検出率を19% 上昇させた。デジタルマンモグラフィは、非浸潤性乳管がんなどの一部のタイプのがんの検出率を他のがんに比べ上昇させた。 |
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ELIANAおよびJULIET:スタディの結果、CD-19というタンパク質を標的とするようにデザインされたT細胞に対する持続的な効果が示された [2018-12-11] |
ELIANA and JULIET: Studies show sustained responses to T cells designed to target the CD-19 protein |
60th American Society of Hematology Annual Meetingで発表された研究の結果、一部の患者におけるCAR-T細胞療法の長期的な効果のエビデンスが示された。ELIANA試験の結果、多くの再発または難治性急性リンパ性白血病(ALL)の小児および若年患者において、大半の患者でtisagenlecleucelの単回投与はがん治療に極めて有効であり追加治療の必要性のないことが示された。再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者を対象に、tisagenlecleucel単回投与を施行したJULIETトライアルは、18か月以上持続する高い奏効率を示した。 |
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FLYER:びまん性大細胞型Bリンパ腫に対する4サイクルの化学療法は6サイクルの化学療法と効果が同等である [2018-12-11] |
FLYER: Four cycles of chemotherapy as effective as six for diffuse large B-cell lymphoma |
60th American Society of Hematology Annual Meeting で発表されたスタディの結果、低リスクびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の若年患者に対する標準コースの化学療法は、安全に2サイクル減らすことができる可能性を示唆した。FLYER試験では、中央値5年最長11年にわたり患者を追跡し、リンパ腫を根絶し再発を防ぐ点から、4サイクルの化学療法は6サイクルの化学療法と同等の効果を示した。さらに、このデータから化学療法のサイクル数を減らすことにより有害事象数を3分の1減らせることも示唆された。 |
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Ice 3:凍結療法は早期の低リスク乳がんに対する有望な代替療法である [2018-12-04] |
Ice 3: Cryoablation offers promising alternative for treating early, low-risk breast cancers |
凍結療法は低リスク乳がん患者の治療において早期の有効性の徴候を示すとの研究結果が、2018 annual meeting of the Radiological Society of North America で発表された。研究者らは、生検で証明された低リスク乳がんを有する60歳以上の女性に対し凍結療法を施行した。このIce 3試験の2年および3年後の追跡データが報告された。この施術は全ての患者において重篤な有害事象なく成功裏に終了した。治療された患者180人中、再発したのはわずか1人であり、現時点でこの施術の成功率は99.4% である。最終結果は5年間の追跡データが得られた時点で公表される予定である。 |
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高濃度乳房の女性や乳がんの既往を有する女性は30歳からマンモグラフィーによるスクリーニングを開始することが有益である可能性がある [2018-12-04] |
Women with dense breasts or history of breast cancer may benefit from mammography screening beginning at age 30 |
年1回のマンモグラフィースクリーニングを30歳で開始することは、3つの特異的リスクファクター(高濃度乳房、本人の乳がん既往歴、乳がん家族歴)の少なくとも1つを有する女性にとって有益である可能性がある。8年間にわたり260万人以上の女性に対し施行されたマンモグラフィー500万件以上を対象としたスタディにおいて、平均的なリスクの40〜44歳女性に比べ、上記の3つのリスクファクターを有する30代女性はスクリーニングにおけるがん検出率や二次精査率が同等であった。このスタディ結果は2018 annual meeting of the Radiological Society of North America で発表された。 |
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