心房細動を有する肥満者は減量により疾患進行を食い止めることができる [2018-06-26]
Obese people with atrial fibrillation can reverse progression of the disease by losing weight

心房細動(AF)を患う肥満患者は、減量によりこの疾患による影響を軽減または食い止めることができる、と初めて示された。研究者らはEuropace に掲載されたこの研究において、関連するリスクファクターの管理とともに、10% の減量で疾患の進行を食い止めることができる、と明らかにした。彼らは、過剰体重の者または肥満者で様々な程度の減量をした355人を調査した。減量した者は症状が軽減し、必要とする治療が減り、予後は良好であった。持続する症状があった者は症状が間欠的になったか、またはAFが完全になくなった。

遺伝子編集技術は、影響が明らかでない遺伝的多様性が有害か危険かを判断するのに役立つ可能性がある [2018-06-26]
Gene-editing technology may help determine if genetic variations with undetermined effects are harmless or dangerous

ある特定の遺伝的変異を有することがその人の疾患リスクを上昇させるか否かを、遺伝子編集や幹細胞技術を用いて予測することが、今や可能である、との研究結果がCirculation に掲載された。今回のスタディは、幹細胞ベースの疾患モデル化(人工多能性幹細胞)とCRISPR/Cas9 ゲノム編集技術を組み合わせることの、"意義不明の変異"として知られる未記述の遺伝子変異の疾患を引き起こす機能を判断するための、個別化リスク評価プラットホームとしてのユニークな可能性を初めて示した。

合成香料添加物の血管内皮細胞に対する悪影響は将来の心疾患の早期予測因子となり得る [2018-06-19]
Adverse effects of chemical flavor additives on endothelial cells could be early predictor of future heart disease

電子タバコおよび同類のタバコ製品に使用される香料添加物は、血管機能を損傷し心疾患の早期指標となり得る、との新たな実験研究の結果がArteriosclerosis, Thrombosis and Vascular Biology に掲載された。調査対象香料9つの全てが、実験室での最高濃度において細胞に対し危険であり、全ての香料が培養内皮細胞の一酸化窒素産生を障害した。これらの香料のいくつか‐メントール、クローブ、バニラ、シナモンおよび焦げ臭は炎症マーカーレベルを上昇させ一酸化窒素レベルを低下させた。今回観察された合成添加物による血管内皮細胞に対する悪影響は、将来の心疾患徴候の警告となり得る。

他のリスクファクターに関係のない性機能障害と心血管リスクとの過去最強の関連性 [2018-06-19]
Strongest link to date between sexual dysfunction and cardiovascular risk regardless of other risk factors

勃起不全(ED)は、高コレステロール、喫煙および高血圧などの他のリスクファクターに関係なく心血管リスクが高いことを示す、との新たな研究結果がCirculation に掲載された。60〜78歳の男性1,900人超を4年間にわたり追跡したこのスタディにおいて、EDと報告した者は心筋梗塞、心停止、心臓突然死および致死的または非致死的脳卒中を来す確率が倍であった。これらの結果は、EDを有する男性はさらなる検査および心血管リスクファクターのより積極的な管理が当然であることを示唆している。EDは心血管リスクが高いことを示す過去最強の指標である、と研究は伝えていると筆者らは述べている。