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非染色体性先天性心疾患を有する小児は、さまざまな小児がんリスクに直面する [2018-04-24] |
Children with non-chromosomal cardiac birth defects face higher risk of several childhood cancers |
先天性心疾患のような非染色体性の出生時欠損を有する小児は、出生時欠損を有さない小児に比べ小児がんを発症するリスクが有意に高かった、とAACR Annual Meeting 2018 で発表された。研究者らは、非染色体性の出生時欠損を有する小児は欠損のない小児に比べ、あらゆるがんのリスクが2.6倍高いことを明らかにした。一部のがんは、ある出生時欠損と強力に関連した。例えば、心室中隔欠損は肝芽腫のリスクを10倍上昇させた。頭蓋骨早期癒合症および右室流出路欠損の小児は神経芽細胞腫を有する確率が有意に高かった。 |
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カフェイン摂取は心房細動および不整脈の発症率を低下させる [2018-04-24] |
Caffeine consumption linked to decreased rate of atrial fibrillation and arrhythmias |
JACC: Clinical Electrophysiology に掲載された新たなスタディの結果、コーヒーおよび紅茶は安全であり、不整脈の頻度を低下させ得ることが示された。筆者らは、地域住民を対象とした複数の研究を解析し、カフェイン摂取と心房性および心室性不整脈に対するその効果との関連を解明した。これらのスタディは一貫して、カフェイン摂取増加に伴いAFibが減少することを示し、228,465人を対象にしたあるメタ解析では、コーヒーを常飲している人々においてAFib頻度が6% 低下することを示し、さらに115,993人を対象にした解析では、リスクが13% 低下することを示した。筆者らはまた、コーヒーが心室性不整脈に影響しないことも解明した。 |
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妊産婦における妊娠関連心不全のリスクは出産後6週以内が最も高い [2018-04-17] |
Risk of heart failure highest for new mothers within six weeks after giving birth |
妊娠関連心不全のリスクは産褥期(産後6週以内)が最も高い、とCirculation: Heart Failure に掲載された。妊娠関連の入院全体のうち産褥期の入院は2% 未満であったが、このうち約60% は妊娠関連心不全による入院が占めた。スタディの結果、心不全は比較的若年の生殖可能年齢女性、特に高血圧のような合併症を有する女性における重要な臨床的問題であることが示唆される。 |
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遺伝的リスクに関係なく、運動が多いほど心血管疾患リスクは低下する [2018-04-17] |
As fitness increases, cardiovascular risk decreases regardless of genetic risk |
遺伝的に心血管疾患に罹患しやすい者であっても、握力が強く身体活動が多く心肺機能が高いほど、心血管疾患リスクは低下する。心血管疾患の遺伝的リスクが中等度で握力が最大であった者は、遺伝的リスクが同様で握力が最小の者に比べ、心疾患リスクが36% 低く、心房細動リスクが46% 低かった。心血管疾患の遺伝的リスクが高い者においては、心肺機能が高い者は心肺機能が低い者に比べ心疾患リスクが49%低く、心房細動リスクが60% 低かった。この研究結果はCirculation に掲載された。 |
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若年成人期における心疾患リスクファクターを低下させることによりリプロダクティブ・ヘルスが向上する可能性がある [2018-04-10] |
Lowering heart disease risk factors in young adulthood may improve reproductive health |
妊娠前および妊娠初期の血圧上昇は、高血圧と診断されていなくても流産のリスクを上昇させる可能性がある、とHypertension に掲載された。研究者らは、流産を1〜2回経験し現在妊娠を試みている女性1,228人(平均年齢28.7歳)を調査した。拡張期血圧が10mmHg上昇するごとに、流産リスクは18% 増加した。平均動脈圧が10mmHg上昇するごとに、流産リスクは17% 上昇した。この結果は、妊娠前および妊娠初期の血圧においても同様であった。 |
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先天性の心臓欠損を有する子供を出産することは母親の将来の心血管疾患リスクを上昇させる可能性がある [2018-04-10] |
Giving birth to infant with congenital heart defects may increase mother's risk of cardiovascular disease later in life |
先天性の心臓欠損を有する子供を出産した女性は将来心血管疾患により入院するリスクが高い可能性がある、とCirculation に掲載された。先天性の心臓欠損を有さない子供を出産した母親に比べ、子供が重篤な心臓欠損を有する母親はあらゆる心血管疾患による入院リスクが43% 高いことが明らかになった。重篤ではない心臓欠損を有する子供の母親もまた、あらゆる心血管疾患による入院リスクが24% 高かった。乳児の心臓欠損がその母親の出産後の心血管疾患とどのように関連するのかは不明であるが、スタディでは、遺伝的要因は否定できないとしている。 |
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うつ症状を有する人々は心房細動リスクが高い [2018-04-03] |
People with symptoms of depression have higher risk of atrial fibrillation |
うつ病は、血栓形成や脳卒中に繋がる最も一般的な不整脈である心房細動リスクを上昇させる可能性があるとの予備研究の結果が、American Heart Association's Epidemiology and Prevention | Lifestyle and Cardiometabolic Health Scientific Sessions 2018 で発表された。抗うつ薬内服に加えうつ病の臨床スクリーニングテストで最もスコアが高かったスタディ参加者は、テストスコアが正常で抗うつ薬を内服していない人々に比べ、心房細動発症率が30% 高かった。研究者らは、うつ病が心臓の健康に影響を与える可能性があることを患者に説明すべきであると強調している。 |
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成人後期における女性の抗生剤使用は心疾患およびその他の理由による死亡リスクが高いことと関連がある [2018-04-03] |
Women's antibiotic use in late adulthood linked to higher risk of death from heart disease and other causes |
長期間抗生剤を内服する、特に成人後期の女性は、心血管疾患およびその他の原因による死亡のリスクが高いとの予備研究の結果が、American Heart Association's Epidemiology and Prevention | Lifestyle and Cardiometabolic Health Scientific Sessions 2018 で発表された。抗生剤を2か月以上内服した60歳以上の女性は、抗生剤を内服しなかった女性に比べ、スタディ期間中の総死亡率は27% 高かった。抗生剤を2か月以上内服することにより、抗生剤を内服しない場合に比べ心血管死リスクが58% 高かった。 |
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