グルコース代謝とアルツハイマー病の病理および症状との関連が認められた [2017-11-14]
Connections between glucose metabolism, Alzheimer's pathology and symptoms found

脳のグルコース代謝経路の異常と、アルツハイマー病の最終的な表立った症状だけでなく脳内のアミロイドプラークおよび神経原線維変化の重症度に関連が認められた、とAlzheimer's & Dementia に掲載された。解糖率が低く脳内のグルコース濃度が高いことは、アルツハイマー病患者の脳内におけるプラークおよび神経原線維変化の重症度と関連があった。脳内の解糖低下がより重度であることはまた、記憶障害などの生存中のアルツハイマー病症状とも関連があった。GLUT3(グルコース輸送体)濃度は、アルツハイマー病を有する脳において健常者能に比べ低下していた。

強力な社会的ネットワークを維持することは認知機能低下が遅いことと関連がある [2017-11-14]
Maintaining strong social networks linked to slower cognitive decline

ポジティブで温かく信頼できる友人関係を維持することは、記憶力や認知機能の低下を遅延させるために重要であるかもしれない、とPLOS ONE に掲載された。スーパーエイジャー−認知機能が少なくとも50〜60歳の人々と同等な80歳以上の人々−は、認知機能が平均的な同年代の人々に比べ、より満足度が高く質の高い人間関係を有していると報告した。これらの結果は、強力な社会的ネットワークを維持することは、認知機能低下を遅延させることと関連があると思われる、との仮説を支持するものである。このスタディは、スーパーエイジャーを調査した初めてのものである。

妊娠中の長期アセトアミノフェン使用はADHDリスク上昇と関連がある [2017-11-07]
Long-term prenatal use of acetaminophen associated with increased ADHD risk

11月号のPediatrics に掲載されたスタディの結果、妊娠中の長期アセトアミノフェン使用は小児の注意欠如・多動症(ADHD)リスクを2倍にしたことが示された。妊娠中にアセトアミノフェンに曝露される期間が29日以上であった小児は、ADHDと診断される確率が2倍以上であった。発熱および感染症に対してアセトアミノフェンを22〜28日間内服した母親の子供は、ADHDを有する確率が6倍高かった。他の所見では、妊娠前に父親がアセトアミノフェンを29日以上内服していると、子供のADHDは2倍多かった。

脳の可塑性は早期アルツハイマー病患者において同年代の健常者より低い [2017-11-07]
Brain plasticity lower in people with early Alzheimer's disease than healthy individuals of the same age

記憶障害と関連する脳変化がアルツハイマー病患者において発見された。JAMA Psychiatry に掲載されたスタディの結果、脳の可塑性と呼ばれる脳の適応能力または変化能力が、早期アルツハイマー病患者において同年代の健常者より有意に低いことが示された。この研究は、企画やワーキングメモリなどの高次思考活動にかかわる脳領域である、前頭葉の可塑性に焦点を当てている。前頭葉の可塑性が低下するとワーキングメモリも低下した。この発見は、認知症治療または予防の方法を探る新たな注目点を提供している。