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循環腫瘍細胞はstage IVの悪性黒色腫の再発または増悪リスク上昇と関連がある [2017-11-14] |
Circulating tumor cells increases risk of relapse or progression in stage IV melanoma |
Stage IV悪性黒色腫患者において循環腫瘍細胞(CTC)と再発との関連を示したスタディは、リキッドバイオプシーが悪性黒色腫の疾患増悪リスクの高い患者の予測因子となり得ることを指摘している。Stage IVと診断されて6か月以内に、CTC検査陽性の患者の51% が再発し、一方CTCが検出されなかった患者の再発率は15% であった。5年間の追跡期間中、CTC検査陽性患者の82% が再発し、CTCが検出されなかった患者では46% が再発した。この研究結果は、2017 annual meeting of the Western Surgical Association で発表された。 |
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腸内細菌は悪性黒色腫患者における免疫療法への奏効性を調整する [2017-11-14] |
Bacteria in the gut modulates response to immunotherapy in patients with melanoma |
人の消化管に常在する細菌は、がんの免疫療法への奏効性に影響し得る、とScience に掲載された。口腔粘膜検体に基づくと、奏効性や増悪に実質的な差はなかったが、治療が奏功した患者30人と奏功しなかった13人とにおける便検体の解析では異なる結果であった。腸管内細菌叢に多様性を認める患者は、無増悪生存期間(PFS)中央値が長かった。特に、腸管内に Faecalibacterium 属が多数存在している患者は、PFSが有意に長かった。逆に、Bacteroidales 属が多いことは、疾患増悪が速いことと関連があった。 |
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若年成人において上昇している死亡率に対応するために、大腸がんのスクリーニングは45歳時に開始すべきである [2017-11-07] |
Screening for colorectal cancer should begin at 45 years of age to match rising mortality rate in young adults |
若年成人において上昇している死亡率に対応するために、大腸がん(CRC)のスクリーニングは45歳時に開始すべきである、と25th UEG Week Barcelona で発表された。科学者らは内視鏡検査症例6,027件を解析し、45〜49歳の被検者においては40〜44歳の被検者に比べ、腫瘍の検出率が400% 高いことを明らかにした。45〜49歳の被検者における腫瘍の検出率はまた、50〜54歳の被検者に比べ8% 高かった。ポリープおよび腺腫の平均検出率もまた、40〜44歳、45〜49歳においてそれぞれ95.8% および95.4% 高かった。この上昇率は45〜49歳群から50〜54歳群にかけての上昇率(それぞれ19.1% および11.5%)よりもはるかに大きかった。 |
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妊娠は、エストロゲン受容体の発現状況に関係なく乳がん既往者の再発リスクを上昇させない [2017-11-07] |
Pregnancy does not incur increased risk of relapse for breast cancer survivors regardless of estrogen receptor status |
Journal of the National Cancer Institute に掲載された最近のスタディにおいて、妊娠は乳がん既往者において再発リスクを上昇させないことが示された。妊娠後追跡期間中央値7.2年の間に、エストロゲン受容体(ER)陽性(p=0.68)またはER陰性(p=0.10)の乳がん患者において、妊娠者と非妊娠者とで無病生存期間に差がなかった。妊娠中絶、妊娠までの期間、母乳育児、および術後補助療法の種類は、患者の転帰に影響しなかった。このスタディから、ER陽性を含む乳がん患者における、長期の妊娠安全性のエビデンスが再確認された。 |
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