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膠芽腫患者はワクチン‐化学療法併用の恩恵を受ける可能性がある [2017-04-25] |
Glioblastoma patients may benefit from a vaccine-chemotherapy combination |
サイトメガロウイルス抗原pp65を標的としたワクチンと高用量化学療法(テモゾロミド)の併用は、少人数の膠芽腫(GBM)患者集団において無増悪生存期間および全生存期間の両方を改善した、とClinical Cancer Research に掲載された。この併用療法を施行された11人の患者コホートにおいて、無増悪生存期間中央値は25.3か月であり、全生存期間中央値は41.1か月であった。3人の患者は、診断後7年以上の無増悪状態を維持した。GBM患者の一般的な生存期間中央値は、15か月未満である。この生存期間の結果は勇気づけられるものであるが、このスタディは少人数のコントロールのない単群研究であることに、筆者らは注意を促している。 |
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腸内で発見されたマイクロバイオーム由来の大腸がんバイオマーカーは低侵襲のスクリーニングツールとなる可能性がある [2017-04-25] |
Microbiome-based biomarkers for colorectal cancer found in gut may lead to less invasive screening tool |
腸内の特定の菌株が大腸がんと有意に関連がある、とGut に掲載された。過去の研究では腸内細菌と大腸がんとの関連を示したが、今回の研究は大腸がんと関連のある特定の菌株および菌種(arvimonas micra ATCC 33270, Streptococcus anginosus およびプロテオバクテリア門の複数の仲間)を同定した初めてのものである。大腸がんのバイオマーカーとなり得る細菌の同定は、便検体を用いた新たな大腸がんスクリーニング法の基礎となる可能性がある。 |
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新たな併用免疫療法は進行黒色腫患者において有望であることが示された [2017-04-18] |
New immunotherapy combination shows promise for patients with advanced melanoma |
イピリムマブとCoxsackievirus A21の併用療法は、免疫チェックポイント阻害薬を用いた前治療にもかかわらず進行した黒色腫患者を含む多くの進行黒色腫患者において、長期の有効性を示し、有害事象は予想されたよりかなり少なかった、との第Ib相臨床試験の結果がAACR Annual Meeting 2017で発表された。グレード3以上のCVA21関連有害事象は認めなかった。CVA21は、生物学的に選択された非遺伝子組み換え風邪症候群RNAウイルスである。筆者らによると、CVA21は多くの異なるがん細胞に直接感染し、自然免疫および獲得免疫により抗腫瘍免疫応答を活性化させることが可能である。 |
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ニボルマブで治療された進行非小細胞肺がん患者において長期にわたる有効性が認められた [2017-04-18] |
Durable long-term response seen in advanced non-small cell lung cancer patients treated with nivolumab |
免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブによる治療は、一部の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者において長期にわたる有効性をもたらした、との第1相臨床試験の結果がAACR Annual Meeting 2017で発表された。129人の患者を最低約58か月追跡後、扁平上皮および非扁平上皮NSCLC患者における全生存率は、それぞれ16%および15%であった。この割合は、標準治療を受けている患者集団と比べると、かなり高い;5年生存率は、進行肺がんおよび気管支がん患者で4.3%であり、進行NSCLC患者で4.9%である。 |
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スタディ結果から早期子宮内膜がんに対する非侵襲的子宮摘出術が支持された [2017-04-11] |
Findings support use of less invasive hysterectomy for early-stage endometrial cancer |
ステージI子宮内膜がんに対し、腹腔鏡下子宮全摘術または腹式子宮全摘術を施行された女性の間で、無病生存率および全生存率に差はなかった、とJAMA に掲載された。研究者らは、ステージI子宮内膜がん患者760人を腹式子宮全摘術(TAH; 353人)または腹腔鏡下子宮全摘術(TLH; 407人)のいずれかにランダムに割り付けた。4.5年後の無病生存率は、TLH 81.6%に対し、TAH 81.3%(群間差0.3%)であり、事前に明示された同等性のクライテリアを満たした。子宮内膜がん再発または全生存率において、統計学的に有意な群間差はなかった。 |
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高齢女性におけるビタミンDとカルシウムの補充は、がんのリスクを低下させない [2017-04-11] |
Vitamin D and calcium supplementation among older women does not reduce risk of cancer |
健康な閉経後女性において、ビタミンD3およびカルシウムの補充はプラセボと比較し、4年間のがんリスクを有意に低下させなかった、とJAMA に掲載された。研究者らは、健康な閉経後女性2,303人(平均年令65歳)を治療群(1日2,000 IUのビタミンD3および1,500 mgのカルシウム)またはプラセボ群にランダムに割り付けた。新たにがんと診断された参加者109人中45人(3.89%)は、ビタミンD3+カルシウム群であり、64人(5.58%)はプラセボ群であった(群間差1.69%、p=0.06)。 |
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