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運動は乳がん治療後の心血管疾患を予防するようである [2017-03-21] |
Exercise appears to protect against cardiovascular disease after breast cancer treatment |
定期的な運動は心臓の健康習慣の一部として全ての人々に推奨されるが、乳がんの治療を受けた女性が直面する心血管系リスク上昇の軽減にも役立つようである、とAmerican College of Cardiology's 66th Annual Scientific Sessionで発表された。このスタディの結果、診断前に週5時間の中等度の運動に匹敵する運動を行っていた乳がん患者は、診断前の運動レベルが低かった者に比べ、心血管系イベントを発現する確率が40%低く、冠動脈疾患により死亡するリスクが60%低かった。 |
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Fluciclovine PET/CTは再発前立腺がんを標的とした放射線療法を向上させる [2017-03-14] |
Fluciclovine PET/CT improves radiotherapy targeting for recurrent prostate cancer |
Journal of Nuclear Medicine に掲載されたfeatured research の結果、PET放射性トレーサーfluciclovine (fluorine-18; F-18) は、再発前立腺がんの分子標的治療の舵取りおよび監視に役立ち、分子標的治療による個別化医療を可能にし得ることが示された。研究者らは治療計画過程にF-18-fluciclovine PETを含むことにより、放射線治療を受ける領域の標的体積に有意な差が出ると判断した。これにより、尿道球への照射量は増加したが、膀胱または直腸への照射量、あるいは急性泌尿生殖器毒性や消化管毒性に有意な差はなかった。 |
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がんに伴う倦怠感軽減においては運動や心理学的介入は薬物よりも有効性が高い [2017-03-14] |
Exercise and psychological interventions more effective than drugs in reducing cancer-related fatigue |
運動や心理学的介入は、がんに伴う倦怠感を軽減する、とJAMA Oncology に掲載された。研究者らは、がんに伴う倦怠感に対し、一般的に推奨される4つの治療法−運動、心理学的介入、これら両方、または薬物療法−のうち、どれが最も有効であるかを解析した。113のランダム化試験(参加者11,525人)が解析されたが、うち53試験(46.9%)は乳がん女性を対象に施行されたものであった。運動と心理学的介入、およびこれら両方の組み合わせは、がん治療中および治療後のがんに伴う倦怠感を軽減した。薬物学的介入は、がんに伴う倦怠感を同程度には改善しなかった。 |
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治療前の抗生物質使用は転移性腎細胞がんにおける免疫療法の有効性を低下させる [2017-03-07] |
Antibiotic use before treatment lowers efficacy of immunotherapy in metastatic renal cell carcinoma |
ASCO's 2017 Genitourinary Cancers Symposium で発表された新たな後ろ向き解析の結果、免疫療法開始前1か月未満に抗生物質を投与された患者においては、免疫療法の有効性が低下する可能性のあることが示唆された。この解析には、免疫チェックポイント阻害薬の前向き臨床試験に組み入れられた、転移性腎細胞がん患者80人が含まれた。全体で、16人の患者が広域スペクトルの抗生物質を免疫療法開始の1か月前までに投与された。患者の年齢、性別および腫瘍特性などの因子に関係なく、抗生物質を投与された患者においては、がんの進行が速かった(無増悪生存期間中央値2.3か月対8.1か月)。 |
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デジタルマンモグラフィの導入はがん検出を改善するが、良性疾患に対する生検を増加させる [2017-03-07] |
Mammography trends show improved cancer detection but more biopsies for benign conditions |
フィルムからデジタル技術への移行は、マンモグラフィ診断のがん検出率を向上させたが、良性疾患に対する生検を施行される女性を増加させる要精検率も上昇させた、とRadiology に掲載された。2005年Breast Cancer Surveillance Consortiumベンチマークスタディとの比較の結果、がん検出率は2005年の1,000人当たり25.3から新たなスタディでは1,000人当たり34.7に上昇した。がん検出率改善と並行して、いくらかの好ましくない傾向が明らかになり、要精検率は8.0%から12.6%に上昇した。 |
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