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心房細動患者の半数以上がカテーテルアブレーション後に症状が消失する [2017-01-31] |
More than half of atrial fibrillation patients become asymptomatic after catheter ablation |
心房細動(AF)患者の半数以上がカテーテルアブレーション後に症状が消失する、との最大規模の実生活における臨床試験の結果がEuropean Heart Journal に掲載された。この観察研究は、カテーテルアブレーションで治療を受けたAF患者3,630人の院内および1年後の転帰と管理を明らかにした。カテーテルアブレーションは74%の患者において成功を収め、これらの患者は施術後3〜12か月は心房性不整脈がなかった。91%の患者が症状緩和のためにアブレーションを選択し施行され、66%はQOLを改善するために施術を受けた。症状はアブレーション後に有意に緩和され、半数以上の患者の症状が完全に消失した。 |
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下顎前方移動装置は睡眠時無呼吸を減少させるが心血管リスクファクターには影響しない可能性がある [2017-01-31] |
Mandibular advancement device reduces sleep apnea but may not affect cardiovascular risk factors |
重度の閉塞性睡眠時無呼吸患者において、下顎を前方に移動させることによりこの疾患を治療する口腔内装置は、睡眠を改善するようであるが、心血管疾患を発症させる重要なリスクファクターは減少させないようである、とAmerican Journal of Respiratory and Critical Care Medicineに掲載された。下顎前方移動装置(MAD)療法は、持続陽圧呼吸(CPAP)の代替療法として、最も一般的に処方される治療法である。今回のスタディにおいて、MAD療法は無呼吸‐低呼吸指数、微小覚醒(micro-arousal) 指数、およびいびき、倦怠感、眠気などの症状を有意に改善した。しかし、MADは心血管疾患の重要な予測因子である内皮機能、または血圧低下に改善を示さなかった。 |
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数百万人のメタボリックシンドローム患者は必要なビタミンEを摂取していない [2017-01-24] |
Millions of people with metabolic syndrome not getting the vitamin E they need |
American Journal of Clinical Nutrition に掲載されたスタディの結果、メタボリックシンドロームの人々は、細胞保護、遺伝子発現および免疫機能に必須の抗酸化物質であるビタミンEを、十分な量摂取していない可能性があることが示された。この研究では、メタボリックシンドロームの人々は一般的な健常者に比べ、ビタミンEを30〜50%多く必要とすることを示した。また今回のスタディでは、従来の検査による血中ビタミンE値はこれまで考えられていたほど正確ではない場合があり、実は根本的な問題を分からなくする可能性があることも示唆された。 |
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スタディの結果、脳活動、炎症および心血管イベントを関連付ける経路が同定された [2017-01-24] |
Study identifies pathway linking brain activity, inflammation and cardiovascular events |
扁桃体−ストレスに関連する脳領域−の活動増大は、心疾患および脳卒中のリスク上昇と関連がある、とLancet に掲載された。今回のスタディにおいて、293人の患者がPET/CT画像検査を受け、脳、骨髄および脾臓の活動および動脈の炎症を記録された。平均3.7年間で、22人の患者が心筋梗塞、狭心症、心不全、脳卒中および末梢動脈疾患などの心血管イベントを発症した。扁桃体の活動が高い者はその後の心血管疾患リスクが高く、それらの発症が活動の低い者に比べ早かった。 |
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週1〜2回の運動は総死亡リスクを低下させる [2017-01-17] |
Cramming exercised into one or two sessions per week lowers risk of death from all causes |
150分の低強度または75分の高強度の推奨運動を週1〜2回行う"週末戦士"は、総死亡、心血管疾患(CVD)および、がんのリスクが低かった。週末戦士の総死亡リスクは、運動をしてない成人に比べ約30%低く、CVDリスクは40%、がん死リスクは18%低かった。この研究結果はJAMA Internal Medicine オンライン版に掲載された。 |
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腸内細菌に対する迅速血液検査により死亡および心疾患リスクが予測できる [2017-01-17] |
Quick blood test for gut bacteria can predict risk of death and heart problems |
赤肉、卵および乳製品の成分由来の腸内細菌により産生されるトリメチルアミンN-オキシド(TMAO)の血中濃度測定は、胸痛で救急治療室に来院した患者の死亡やその他の主要心疾患リスクを評価する、迅速で信頼できる手段となり得る。さらに、TMAO値は、短期(30日間)のみならず長期(最長7年間)の死亡リスクも予測できる。このスタディはEuropean Heart Journal に掲載された。 |
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アルコール乱用は他のリスクファクターと同様に心血管疾患リスクを上昇させる [2017-01-10] |
Alcohol abuse increases risk of cardiovascular conditions as much as other risk factors |
アルコール乱用は心房細動、心筋梗塞(MI)およびうっ血性心不全(CHF)のリスクを、高血圧、糖尿病、喫煙および肥満などの他の確立されたリスクファクター同様に上昇させる、とJournal of the American College of Cardiologyに掲載された。アルコール乱用は他のリスクファクターを考慮した後の心房細動リスクを2倍、MIリスクを1.4倍そしてCHFリスクを2.3倍上昇させることが示された。これらのリスク上昇の程度は、糖尿病、高血圧および肥満などの確立された調整可能なリスクファクターと同等であった。 |
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オメガ3が冠動脈疾患リスク軽減に役立つことがメタ解析で確認された [2017-01-10] |
Meta-analysis confirms omega-3 role in reducing risk of coronary heart disease |
EPAやDHAなどのオメガ3が冠動脈疾患(CHD)リスクを低下させるとの新たな包括的メタ解析の結果が、Mayo Clinic Proceedings に掲載された。ランダム化コントロール試験において、高リスク人口(16%は高中性脂肪、14%は高LDLコレステロール)における統計学的に有意なCHDリスク軽減が認められた。全ての対象において、統計学的に有意ではない6%のリスク軽減も認められ、この結果は、前向きコホート研究において統計学的に有意な18%のリスク軽減により支持された。 |
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