◆ |
エリスロポエチンはうつ病および双極性障害における認知機能を改善する [2016-09-27] |
Erythropoietin improves cognitive function in patients with depression and bipolar disorder |
造血ホルモンエリスロポエチン(EPO)−スポーツにおいてパフォーマンスを向上させることで最も知られる−は、双極性障害またはうつ病患者の認知機能を改善する可能性がある、との2つのスタディの結果がEuropean College of Neuropsychopharmacologyで発表され、European Neuropsychopharmacology に掲載された。研究者らは、EPOが言語記憶、注意持続時間、および計画能力を含む広範な認知機能検査の達成において、有益な効果を有することを明らかにした。この改善は、治療後少なくとも6週間は持続した。興味深いことに、神経心理学的検査において成績不良であった患者は、EPOを投与されると認知機能上の改善が著明に大であった。 |
 |
◆ |
職業的地位が高いことはうつ病治療の有効性が低いことと関連がある [2016-09-27] |
High occupational level associated with poor response to treatment for depression |
職業的地位が高いことは、うつ病に対する標準的な薬物療法の有効性が低い可能性がある、との研究結果がEuropean College of Neuropsychopharmacologyで発表され、European Neuropsychopharmacology に掲載された。研究者らは、職業的地位が最も高い群の55.9%が難治性であることを明らかにした。対照的に、中等レベルの労働者においては難治性であったのが40.2%であり、低レベルの労働者では44.3%であった。この差はまた、うつ病の寛解にも反映され、地位の高い群では寛解に達したのが6人に1人に過ぎなかったのに対し、他の群におけるその割合は4人に1人であった。 |
 |
◆ |
親の精神疾患は子供の自殺企図および暴行と関連がある [2016-09-20] |
Parent's psychiatric disease linked to children's risk of suicide attempt and violent offending |
小児の自殺企図および暴行のリスクは親の精神疾患と関連がある、とJAMA Psychiatry オンライン版に掲載された。子供の自殺企図および暴行のリスクは、事実上、親の精神疾患の全領域と関連して上昇した。小児による自殺企図および暴行リスクの最大の上昇は、いずれも親の反社会性パーソナル障害、大麻乱用および過去の自殺未遂と関連した。親の気分障害、特に双極性障害による関連は、一部では最も低く、特に小児の暴行リスクとは関連が低かった。 |
 |
◆ |
アルツハイマー病患者において抗精神病薬は肺炎リスク上昇と関連がある [2016-09-20] |
Antipsychotic medications linked to increased risk of pneumonia in persons with Alzheimer's disease |
アルツハイマー病(AD)患者において、抗精神病薬は肺炎リスク上昇と関連がある、との新たな研究結果がChest に掲載された。肺炎リスクは抗精神病薬治療開始時に最も高く、長期使用においてもリスクは上昇したままであった。AD患者では抗精神病薬使用により肺炎リスクが2倍になり、ADを有さない者においては相対リスクがさらに高かった(3.43倍)。最も一般的に用いられる抗精神病薬間に、大きな差はなかった。今回のスタディにおいては、入院または死亡につながる肺炎症例のみを対象としており、実際の肺炎リスクはさらに高いことを意味する。 |
 |