ADHDを同定するための神経学的成長図の可能性
心発作患者にはうつ病の者が多いが抗うつ薬の服用は少ない

4月5日、12日、19日のDOL NewsはACC特集のため、Psychiatryニュースは
お休みさせていただきました。

若年者において脳の接続性成長図の使用は注意力障害の同定に役立つ可能性がある [2016-04-26]
Using brain connectivity growth charting in youth may help identify attention problems

脳のネットワークの標準的な成熟パターンからの偏りは、持続的集中力の障害および注意欠如/多動性障害(ADHD)と診断されることと関連があるようである、とJAMA Psychiatryオンライン版に掲載された。筆者らは成長図を用いて脳内の機能的ネットワーク成熟度を調査し、注意力障害のような神経認知機能異常を検索した。その結果、ADHDの小児は神経画像上明らかな脳成熟における独特のパターンを示し、標準的な小児管理に用いられる他のタイプの成長図と同様の、神経学的成長図の開発の可能性が示唆された。

PAROKRANK:自宅におけるストレスレベルが中等度であっても心筋梗塞リスクは2倍になる [2016-04-26]
PAROKRANK: Even moderate stress levels at home associated with doubled risk of myocardial infarction

心筋梗塞(MI)既往患者にうつ状態の者は多いが、MI既往のない者に比べ抗うつ薬を処方されている割合は低い、と2016年EuroHeartCareで発表された。今回のPAROKRANKトライアルのサブスタディにおいて、MI既往患者の14%がうつ症状を有していたのに対し、コントロール群では7%であった。うつや消耗の症状は、MIリスクを倍にした。自宅および職場でのストレスが多い者はコントロール群よりもMI患者に多かった(それぞれ18%対11%、42%対32%)。しかし、うつ病を有するMI患者ではわずか16%しか抗うつ薬を投与されていなかったのに対し、うつ病を有するコントロール群におけるその割合は42%であった。