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DCISに対し放射線療法を受けている患者の心血管系疾患のリスクは高くない [2013-09-24] |
Patients receiving radiation therapy for DCIS do not have increased risk of cardiovascular disease |
2013年乳がんシンポジウムにおいて発表された大規模な地域住民を対象としたスタディの結果、非浸潤性乳管がん(DCIS)に対し放射線療法を受けた女性は一般人口および手術のみの治療を受けたDCIS患者と比較し心血管疾患のリスクは高くないことが示された。研究者らは75歳前にDCISと診断されたオランダ女性10,468人のデータを収集した。約71%の女性は手術のみの治療(乳房切除術43%、乳腺腫瘍摘出術57%)を受け、28%は手術および放射線治療を受けた。経過観察期間中央値10年後のDCIS既往者のあらゆる原因による死亡リスクはオランダの一般人口と比較し同等であったが、心血管疾患による死亡リスクは30%低かった(おそらくより健康的な生活習慣を取り入れているため)。手術のみを受けた患者と手術および放射線療法を受けた患者、または放射線療法を左側に受けた者と右側に受けた者とで心血管疾患リスクに差はなかった。これはDCISに対する放射線療法の長期効果を心血管疾患および関連した死亡率に関して評価した初めての大規模スタディである。 |
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手術前後のMRIはほとんどのDCIS女性の長期予後を改善しない [2013-09-24] |
MRI around the time of surgery does not improve long-term outcomes for most women with DCIS |
2013年乳がんシンポジウムにおいて発表された大規模レトロスペクティブスタディの結果、乳腺腫瘍摘出術を施行された非浸潤性乳管がん(DCIS)女性において、手術前または手術直後にマンモグラフィーに加えMRIを施行しても局所再発率および対側乳がん率は低下しないことが報告された。研究者らはDCISに対し乳腺腫瘍摘出術を施行された女性2,321人における局所再発率を評価した。このコホートの患者のうち、596人は手術前または手術直後にMRIを施行され、1,725人はMRIを施行されなかった。女性らは期間中央値59か月間追跡された。5年局所再発率は2群間で有意差はなかった(MRI群8.5%対MRI無施行群7.2%)。8年再発率もまた有意差はなかった(14.6%対10.2%)。患者背景や再発リスクと関連した因子で補正しても、MRIは依然として局所再発率低下と関係なかった。5年間および8年間の対側乳がん発症率もまた統計学的に有意差はなかった(それぞれ両群とも3.5%、およびMRI群3.5%対マンモグラフィー単独群5.1%)。 |
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再発を検出するのに使用される血液検査が浸潤性、高悪性度卵巣がんを治癒可能な段階で明らかにする [2013-09-03] |
Blood test used for finding recurrence uncovers invasive, high-grade ovarian cancer at curable stage |
長期にわたり卵巣がん再発を予測すると認識されていた蛋白CA-125の経時的変化の評価は、いまや早期卵巣がんスクリーニング法として有望であることが示されたとのスタディ結果がCancerオンライン版に掲載された。11年のスタディにおいて、閉経後女性4,051人は最初にCA-125血液検査を受けた。その後女性らは3群(CA-125検査を1年後に再度受ける必要のある者[低リスク]、CA-125再検査を3か月以内に受ける必要のある者[中等度リスク]、経膣超音波検査を受け婦人科領域がん専門医を受診する必要のある者[高リスク])に分類された。中等度リスクおよび高リスクに分類されたのは年平均それぞれ5.8%および0.9%であった。10人の女性が超音波検査の結果に基づき手術を施行され、うち4人は浸潤性卵巣がんを、2人は悪性の可能性の低い卵巣腫瘍を、1人は内膜がんを有し、3人は良性卵巣腫瘍であった。検査の特異度は99.9%であった。このスクリーニングは2例のボーダーライン卵巣がんを見落とした。検出された4例の卵巣がんは高悪性度上皮腫瘍であり、最も進行の速い型の卵巣がんであったが、治療可能なばかりでなく多くの場合治癒可能な段階である早期(stage ICまたはIIB)に発見された。 |
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甲状腺超音波画像は低リスクがん患者の生検を減らすのに有用である可能性がある [2013-09-03] |
Thyroid ultrasound imaging may be useful to reduce biopsies in patients with low risk of cancer |
甲状腺超音波画像検査は、生検が延長可能な低リスクがん患者の同定に用いることができる可能性があるとのスタディ結果がJAMA Internal Medicine 2013年8月26日号に掲載された。このレトロスペクティブケースコントロールスタディにおいては、8,806人の患者に対し11,618件の甲状腺超音波検査を施行し、105人が甲状腺がんを有すると診断された。甲状腺の結節は甲状腺がんと診断された患者(96.9%)および甲状腺がんと診断されなかった患者(56.4%)において一般的に認められたが、多く(98.4%)は良性であった。3つの超音波上の結節の特徴―微小石灰化(オッズ比[OR]8.1)、大きさが2cm超(OR, 3.6)および全体的に固体で構成されている(OR, 4.0)―のみが甲状腺がんリスクと関連する所見であった。5mmを超える甲状腺結節全てに生検を施行するのと比較し、生検を促すためには2つの異常な結節の特徴を要する、より厳密なこの方法を適用することにより不必要な生検が90%減少しがんリスクは低く維持できるであろう。 |
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