不安、うつおよび不眠症のために処方される薬剤は患者が交通事故(MVA)に巻き込まれるリスクを上昇させる可能性があるとのスタディがBritish Journal of Clinical Pharmacologyにアクセプトされた。向精神薬とMVAとの関連に関する研究ではベンゾジアゼピン系薬剤に焦点を当てた。抗うつ薬、抗精神病薬、および新しいZ-薬剤(不眠症に用いられる)は注意力低下を引き起こした。より広範囲のスペクトラムの向精神薬の交通事故に対する影響を理解するために筆者らは、MVAを経験した対象5,183人とMVAに遭遇した記録のないコントロール31,093人を対象としたマッチド・ケースコントロールスタディを行った。全般的に交通事故に遭遇した者は向精神薬を内服している確率が高く、内服期間が1か月か、1週間か、または1日かには関係がなかった。スタディ結果から、ベンゾジアゼピンに関連したリスクはZ-薬剤および抗うつ薬においても同様に認められた。しかし、抗精神病薬では、例え高用量を内服していても交通事故との関連はなかった。この結果に基づき研究者らは、これらの薬剤を内服している間は車を運転しないよう医師が患者にアドバイスすることを提案している。 |