• AHA
  • ESC
  • ASCO
  • ACC
  • RSNA
  • ISC
  • SABCS
  • AACR
  • APA
  • Archives
株式会社ヘスコインターナショナルは、法令を遵守し本サイトをご利用いただく皆様の個人情報の取り扱いに細心の注意を払っております。
脳卒中後うつの罹患は性別および健康上の不明確さと関連がある [2012-09-25]
Gender and health ambiguity linked to likelihood of depression after stroke

Archives of Physical Medicine and Rehabilitation最新号に掲載されているあるスタディの結果、既往者が疾患の予後に関して不確かであるレベルはうつと強力な関連がありその相関は女性より男性において顕著であることが報告された。初回の脳卒中を過去36か月以内に発症した脳卒中既往者36人(女性16人、男性20人)がこのスタディに参加した。既往者のうつ症状および入浴やナイフとフォークで食べ物を切ることなどの日常生活動作を行う能力などを計測した。既往者が健康に対して不明確であったり疾患の予後についての不安を経験しているレベルは、"自分のどこが悪いのかわからない"や"答えのない質問がたくさんある"などの発言を肯定することにより評価した。その結果、健康上の不明確さは男女ともにうつ症状が強いことと関連し(P <0.001)、その関連性は女性の既往者よりも男性の既往者においてより強く認められた(P <0.01)。性別および健康上の不明確さは既往者のうつ症状に対し非依存的に、互いに影響を与える、と筆者らは結論付けている。また、この結果は期待できるがそれを裏付けるためにはより多くの対象者による包括的な統計学的モデルが必要である、と指摘している。

抗うつ薬、抗精神病薬およびZ-drugは交通事故のリスクを上昇させる可能性がある [2012-09-25]
Antidepressants, antipsychotics and Z-drugs may increase risk for driving accidents

不安、うつおよび不眠症のために処方される薬剤は患者が交通事故(MVA)に巻き込まれるリスクを上昇させる可能性があるとのスタディがBritish Journal of Clinical Pharmacologyにアクセプトされた。向精神薬とMVAとの関連に関する研究ではベンゾジアゼピン系薬剤に焦点を当てた。抗うつ薬、抗精神病薬、および新しいZ-薬剤(不眠症に用いられる)は注意力低下を引き起こした。より広範囲のスペクトラムの向精神薬の交通事故に対する影響を理解するために筆者らは、MVAを経験した対象5,183人とMVAに遭遇した記録のないコントロール31,093人を対象としたマッチド・ケースコントロールスタディを行った。全般的に交通事故に遭遇した者は向精神薬を内服している確率が高く、内服期間が1か月か、1週間か、または1日かには関係がなかった。スタディ結果から、ベンゾジアゼピンに関連したリスクはZ-薬剤および抗うつ薬においても同様に認められた。しかし、抗精神病薬では、例え高用量を内服していても交通事故との関連はなかった。この結果に基づき研究者らは、これらの薬剤を内服している間は車を運転しないよう医師が患者にアドバイスすることを提案している。

胎児が先天性心奇形を有する時の母親のストレス、うつおよび不安の管理において対処技術 および夫婦関係における満足感が役立つ [2012-09-18]
Coping skills and marital satisfaction help pregnant women manage stress, depression and anxiety when fetus has congenital heart disease

出生前診断により心奇形(CHD)を有する子供を妊娠していることを知った妊婦は一般的に心的外傷後ストレス障害、うつおよび不安を経験する。しかし、妊婦のパートナーとの健全な関係および積極的な対処メカニズムによりこの強いストレスが軽減しうるとのスタディ結果がJournal of Pediatrics 2012年9月号に掲載された。研究者らは胎児が重度のCHDであり新生児期評価および生後6か月以内に心臓手術またはカテーテル治療が必要と診断された妊婦を評価した。初回診断の2〜4週後に、研究者らは妊娠17〜31.5週の妊婦59人を調査した。心理学的評価方法および自己申告を用いてスタディチームは母親の心的外傷後ストレス、うつおよび不安に関して評価した。またパートナーの満足度について計測し、人口統計学的データを収集した。妊婦の39%以上が臨床的に重要な心的外傷後ストレスを経験し、22%はうつを、31%は不安を経験した。パートナー満足度が低いことおよび収入が少ないことは両者ともに高レベルのうつ、不安および心的外傷後ストレスと関連があった。パートナー満足度や収入で補正した結果、うつに最も影響する重要な因子は否認であることが明らかになった。代わりに、受容度が高いことにより母親のうつは軽減した。

一般市民生活へのストレスの見直しは心的外傷後ストレス障害を有する復員軍人が治療を受ける重要な動機となる [2012-09-18]
Stress of readjusting to civilian life is a key driver to seek treatment among veterans with posttraumatic stress disorder

心的外傷後ストレス障害(PTSD)を有する軍人の一部においては、PTSDの症状よりも戦闘後の一般市民生活へのストレスの見直しがPTSD症状の治療を受ける強力な動機となる。Psychiatric Services 9月号に掲載された研究の結果、家族があり職業上の責務を負った高齢軍人において、復員後の婚姻関係、経済的、または家族の問題に関するストレスの見直しがPTSDに対する助けを求めることに関連していることが示された。研究者らは、イラクから帰国し3か月後にPTSDチェックリストで陽性と採点された軍人157人を調査した。4分の3近く(72%)がストレスの見直しを経験していると報告した。家族があり職業上の責務を負った高齢軍人において、これらのストレスはPTSD治療を受ける強力な動機となり、PTSDやうつ症状よりもむしろ強力であった。PTSDを有し帰国した軍人のうち34%は帰還後3か月以内に医療機関を受診し、23%は向精神薬の処方を受けた。この結果は復員した軍人の3分の2が治療を受けなかったことを意味するわけではないが、この受診率は米国全体の受診率よりも高い。"受診は社会的な勇気付けや社会的干渉により動機付けられ、症状の重症度により減少する可能性がある"と筆者らは結論付けている。