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認知症に関係する遺伝子がインスリンパスウェイに影響する可能性がある [2012-06-26] |
| Gene involved in dementia appears to affect the insulin pathway |
| Genetics誌に掲載されたスタディの結果、ある1つの遺伝子がアルツハイマー病（AD）と糖尿病との共通のリンクを形成し、これにより糖尿病患者においてAD発症リスクが高いことが説明される可能性があることが報告された。ヒトアミロイド前駆体蛋白質（APP）遺伝子またはAPPを処理する遺伝子の変異が家族性アルツハイマー病において認められる。研究者らは線虫（C. elegans）という虫の遺伝子が作成するAPL-1と呼ばれる蛋白を詳しく調べた。この遺伝子は偶然ヒトアルツハイマー病遺伝子の完璧な替え玉であった。彼らは虫におけるAPP遺伝子等価物の変異が彼らの発育を遅延させたことを発見し、その結果からある代謝パスウェイが障害されたことが示唆された。虫のAPP等価物がどのように代謝パスウェイを変化させたかを調査したところ、APP等価物がインスリンパスウェイを阻害していることが示された。このことから、この遺伝子のヒトバージョンがアルツハイマー病と糖尿病において役割を果たしていることが示唆された。研究者らはまた、インスリンパスウェイのさらなる変異がAPP変異の欠陥を復元させることも発見した。これにより、これらの遺伝子がどのように機能的にリンクしているのかが説明できる。この結果は両疾患の治療標的を示している可能性がある。 |
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現在のガイドラインとは逆に身体活動はうつ症状を改善しないようである [2012-06-26] |
| Contrary to current guidelines, physical activity does not appear to improve symptoms of depression |
| 現在の臨床ガイドラインではうつ症状を軽減するために身体活動を勧めている。しかし、British Medical Journalに掲載された新たなスタディの結果、通常のケアに運動による介入を加えても、例え運動レベルを上げようとも通常ケアのみの場合よりもうつ症状は軽減しないことが示唆された。TREADスタディは、成人のうつ病治療の補助としてプライマリヘルスケアにおいて身体活動の介入を行うか否かを確立することを目的とした、初めての大規模無作為化コントロールトライアルである。研究者らは最近うつ病と診断された18〜69歳の患者361人を組み入れた。参加者らはその後、通常ケアに加え身体活動介入を受ける群または通常のケアのみの群の2つの群に分けられ、12か月追跡され症状の変化があるかを評価された。このスタディにおいては、運動はうつ症状軽減には有効な方法ではなかった。しかし、身体活動を上昇させることは、うつ病の人々が罹患し得る肥満、糖尿病および心血管疾患などの他の疾患を有する人々には有益である、と筆者らは強調している。この研究結果は7月にWorld Family Doctors Caring for People学会で基調講演として発表される予定である。 |
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病理学的加齢脳にはアルツハイマー病と同じアミロイドプラークが認められる [2012-06-05] |
| Pathological aging brains contain the same amyloid plaques as Alzheimer's disease |
| 病理学的加齢（PA）およびアルツハイマー病（AD）脳には同様のアミロイドβ（Aβ）が認められ、平均してAD脳にはより多くのAβが認められるが、Aβサブタイプにはかなりのオーバーラップが認められたとのスタディ結果がAlzheimer's Research & Therapyに掲載された。PAはAD様病理所見を有するが、生前には認知機能障害の徴候のない人々の脳を述べる際に使用される。研究者らはAD患者、PAの人々およびコントロールの死後の脳組織を比較した。Aβのタイプや量を観察した結果、ADもPAもAβレベルが上昇しており、平均レベルはPAにおいてやや低いことが示された。Aβのサブタイプを比較したところ、ADとPAには非常に類似性やオーバーラップが認められ、また生化学的解析の結果、コントロールと比較しADもPAも劇的な、しかし同等の高レベルの不溶性Aβを有していることが示された。さらに調査した結果、ADとPAに蓄積しているAβには実質的に大きな差異はないことが明らかにされた。PAは良性のAβ蓄積というよりも早期段階のADを示しており、PAを有する人々が長期間生存すればADを発症するのであろうと筆者らは述べている。 |
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