大気の質と高齢女性における認知機能低下リスクおよび急性虚血性脳卒中リスクとの関連が2つのスタディにおいて調査され、Archives of Internal Medicine 2月13日号に掲載された。1つめ目のスタディでは、70〜81歳の米国女性19,409人を組み入れたNurses' Health Study Cognitive Cohortのスタディ対象となった高齢女性において、粗大粒子および微小粒子両者の大気汚染と認知機能低下の関連を評価した。この大規模前向きスタディにおいて、PM2.5-10 および PM2.5いずれへの高レベルの長期曝露も認知機能低下速度上昇と有意に関連が認められた。もう1つのスタディでは、米国Massachusetts州Bostonで虚血性脳卒中により入院した患者1,705人の微小粒子(PM)大気汚染(PM 径<2.5μm [PM2.5])レベル変化と虚血性脳卒中リスクの関連を評価した。スタディ期間中にBoston地域のPM2.5レベルは現在のEPA基準を超えなかった。虚血性脳卒中リスクはPM2.5レベルが中等度の日にはレベルが良好な日と比較し34%高かった。脳卒中リスクは交通機関以外由来の成分よりも交通機関汚染の黒色炭素および二酸化窒素マーカー濃度と強力に関連があった。 |