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安静時心拍数が10年間にわたり高値であると虚血性心疾患による死亡リスクが上昇する [2011-12-27]
Increase in resting heart rate over 10-year period increases risk of death from ischemic heart disease
30,000人近くの外見上健康な男女を組み入れたスタディにおいて、安静時心拍数(RHR)が10年間にわたり高値である者は総死亡リスクおよび虚血性心疾患(IHD)による死亡リスクが高かったとのスタディ結果がJAMA 12月21日号に掲載された。研究者らは、既知の心血管疾患を有さない男性13,499人および女性15,826人からなる住民ベースの対象群を調査した。安静時心拍数を10年間隔で2回にわたり計測した。平均12年の追跡期間中に計3,038人が死亡した。全死亡のうち975例は心血管疾患が原因であり、388例はIHDによる死亡であった。初回の計測でRHRが70拍/分未満であったが2回目の計測では85拍/分超であった者はIHDで死亡するリスクが90%高かった。初回計測時のRHRが70〜85拍/分であり2回目の計測で85拍/分超であった者はリスクが80%高かった。また、RHRの変化と総死亡との関連がIHD死亡率でみられたものと同様であることも示されたが、推定される影響は全般的に少なかった。

収縮期高血圧をクロルタリドンで治療することにより長期において余命が改善する [2011-12-27]

Treatment of systolic hypertension with chlorthalidone associated with long-term improvement in life expectancy
収縮期高血圧患者を利尿薬クロルタリドンで4.5年間治療することにより、プラセボを投与された患者と比較し、死亡率が有意に低下し、約20年後の心血管疾患のない余命が延長したとJAMA 12月21日号に掲載された。高齢者の収縮期高血圧プログラム(SHEP)トライアルに組み入れられた4,736人の参加者(平均年齢72歳、女性57%)のうち、2,365人(49.9%)が実薬治療群に、2,371人(50.1%)がプラセボ群に無作為に割り付けられた。追跡期間終了時の余命および70パーセンタイル生存までの時間はいずれも実薬群において長かった。22年の時点での余命延長は心血管死に関しては158日であり総死亡に関しては105日であった。実薬群はまたプラセボ群と比較し無心血管死生存率が高かった(それぞれ死亡669件[28.3%]対735件[31%])。心血管疾患のない余命の延長は治療1ヵ月につき1日(0.89日)であった。総死亡に関しては、余命延長は1ヵ月の治療につき半日(0.59日)であった。

降圧薬は境界領域の血圧の人々の脳卒中リスクを低下させる [2011-12-13]

Anti-hypertensive medications reduce stroke risk in people with borderline blood pressure levels
高血圧前状態の人々が降圧薬を内服することにより脳卒中リスクが低下したとの研究結果がStrokeに掲載された。高血圧前状態は120/80から139/89 mmHgまでと定義されている。16のスタディのメタ解析において研究者らは、平均ベースライン時血圧が高血圧前状態の人々70,664人に対する降圧薬とプラセボの効果を比較したデータを解析した。その結果、降圧薬を内服した人はプラセボを内服した人と比較し、脳卒中リスクが22%低かった。この効果は、スタディで使用された全てのクラスの降圧薬において認められた。心筋梗塞については有意なリスク軽減は生じなかったが、降圧薬を内服した人はプラセボを内服した人と比較し心血管死は減少傾向が見られた。このスタディ対象において1件の脳卒中を予防するのに169人の人々を平均4.3年間降圧薬で治療する必要があった。今回のスタディは正常高値血圧に関連した過剰脳卒中リスクは降圧薬により変化させることが可能であることを示唆している。

出産年齢にある女性はオメガ3脂肪酸を含む魚を摂取することにより心血管疾患リスクを低下させることができる [2011-12-13]

Women of childbearing age may reduce cardiovascular disease risk by eating fish with omega 3 fatty acids
若年女性は単にオメガ3脂肪酸の豊富な魚を多く食べることで心血管疾患発症リスクを低下させることができるとHypertensionに掲載された。出産年齢にある女性を対象とした初めての地域住民を対象としたスタディにおいて、魚を滅多にまたは全く摂取しない女性は魚を日常的に摂取する女性と比較し、心血管系の問題を50%多く有していた。オメガ3の豊富な魚を毎週摂取した女性と比較し、魚を滅多に食べない女性のリスクは90%高かった。15〜49歳(年齢中央値がちょうど30歳弱)の妊娠早期の女性約49000人が、生活習慣や家族歴に加え、どんな種類の魚をどう調理しどれくらいの頻度で摂取するかのアンケートを電話で質問され回答した。8年間に、心血管疾患既往歴のない女性において5件の心血管死亡を含む577件の心血管イベントが記録された。これらのうち、328件は高血圧性疾患、146件は脳血管疾患、そして103件は虚血性心疾患が原因であった。30週間にわたる3つの異なる解析において、魚を全く食べない女性は毎週魚を食べる女性よりも疾患リスクが3倍高かった。

動脈硬化の存在、範囲および組成が心血管リスクにおける男女差を明らかにした [2011-12-06]

Presence, extent and composition of atherosclerosis reveal gender differences in cardiovascular risk
冠動脈CT造影(CTA)の所見は男女においては異なる心血管リスクを示すとのスタディ結果が2011年Radiological Society of North America学会で発表された。研究者らは急性胸痛を有する患者480人(平均年齢55歳、約65%が女性)の冠動脈CTAの結果を解析した。各々の患者において急性冠症候群の可能性が除外された。冠動脈CTAの結果と12.8ヵ月後の予後データを比較することにより、プラーク沈着の範囲、重症度およびタイプと重大な心イベント発現との相関を示すことができた。経過観察期間中に70人の患者に合計87件の重大な有害心事象が発現した。予後データとCTAの総合的なプラーク所見との関連をみると、プラーク沈着量が多く動脈硬化が広範な女性は男性よりも心血管リスクが有意に大であった。特に、プラークの種類に関わらず広範である場合や狭窄部位が4個を超える場合に、女性において男性よりも重大な心イベントのリスクが有意に高かった。しかし、動脈病変が非石灰化病変の場合には重大な有害心事象は男性の方が多かった。

心臓MRIにより2型糖尿病患者の代謝治療の効果が有効に定量化できた [2011-12-06]

Cardiac MRI effectively quantifies effects of metabolic intervention in patients with type 2 diabetes
肥満の2型糖尿病患者において低カロリーダイエットは、インスリン依存性を低下させ心膜の脂肪減少に伴い左室拡張機能を持続的に改善させる、と2011年Radiological Society of North America学会で発表された。研究者らは、2型糖尿病患者15人―男性7人、女性8人―の心機能および心膜の脂肪を、4ヵ月間にわたる1日500カロリーの食餌療法の前後に心臓MRIを用いて解析した。4ヵ月間のカロリー制限によりボディマスインデクス(BMI)は35.3から27.5に低下した。心膜の脂肪は39ミリリッター(ml)から31mlに減少し、心拡張能の指標であるE/A比は0.96から1.2に改善した。16週後にはインスリンが必要な患者はいなかった。通常食でさらに14ヵ月間追跡したところ、BMIは31.7に上昇したが心膜の脂肪は32mlにやや増加したのみであった。経過観察後のE/A比は1.06であった。体重が再増加したにもかかわらず、これらの心血管系への好ましい効果は長期間にわたり持続していた。これらの結果から、このような治療法に画像診断法を含めることの重要性が強調されると研究者らは述べている。
 


 
 

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