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  身体活動は血圧に対する塩分の影響を軽減する
  ECGにより健康な小児の心疾患を検出することができる
  ビデオトレーニングはCPR施行率を上昇させる
  シルデナフィルは心疾患を有する小児の運動耐容能を改善する
  脳卒中患者にとって家族が運動療法に介入することは有益である
  女性においてコーヒー摂取により脳卒中リスクが低下する
  バイパス術後に閉塞しやすいグラフトを検査により予測する
  糖分の多い飲料は血圧を上昇させるようである
  ある蛋白がMI後の傷害を軽減させる新たな標的となり得る
  中性脂肪レベル上昇は脳卒中高リスクと関連がある


身体活動量が少ないと高塩分食に反応し血圧が上昇する [2011-03-29]

Less physically active corresponds with raised blood pressure in response to a high-salt diet
身体活動度が高いほど高塩分食に反応した血圧上昇を来しにくい、と2011年American Heart Association's Nutrition, Physical Activity and Metabolism/Cardiovascular Disease Epidemiology and Prevention学会で発表された。スタディ参加者らはGenetic Epidemiology Network of Salt Sensitivity (GenSalt)に参加した漢民族中国人成人(平均年齢38歳)1,906人であった。1人以上の兄弟姉妹が高血圧前状態(血圧120/80以上139 /89以下)またはステージ1高血圧(140/90以上159/99以下)であった場合に、その兄弟姉妹および両親もGenSaltに組み入れられた。身体活動に関するアンケートに基づき研究者らは、参加者らを非常に活動度が高い群から極めて低い群までの4群に割り分けた。減塩食から高塩分食に切り換えた後の収縮期血圧上昇は、年齢および性別で補正後に、最も活動度の低い群で5.27mmHgであったのに対し、次に活動度の低い群で5.07mmHg、2番目に活動度の高い群で4.93mmHgであり、最も活動度の高い群では3.88mmHgであった。最も活動度の低い群と比較し、年齢および性別による補正後の塩分感受性は、2番目に活動度の低い群で10%、2番目に活動度の高い群で17%、そして最も活動度の高い群で38%低かった。

パイロットスタディの結果、健康な小児の心臓突然死のスクリーニングの実行可能性が示された [2011-03-29]

Pilot study shows feasibility of screening healthy children for risk of sudden cardiac death
健康な小児および青少年を対象としたあるスタディの結果、突然心停止(SCA)のリスクを上昇させる未診断の心疾患をスクリーニングすることが可能であることが示された、とAmerican Heart Journal 3月15日号に掲載された。既往歴および身体所見に10分間の心電図検査を加えることにより、重篤な心疾患の可能性のある、これまで疑われていなかった症例が発見された。このスタディは、小児病院ケアネットワーク(Children's Hospital's Care Network)から組み入れられた 5〜19歳の健康な対象者400人を評価した。研究者らは彼らを、家族歴に関するアンケート、身体所見、心電図検査を用いてスクリーニングした。その結果、23人において過去に診断されたことのなかった心臓の異常が、さらに20人において高血圧が発見された。400人中10人(2.5%)が重篤な心疾患を有する可能性があった。これらの10人のうち過去に症状があったのは1人のみであり、この症状は見逃されていた。10人のうちSCAの家族歴を有する者はいなかった。スクリーニングを受けたこれらの対象者の中にハイスクールアスリートは含まれておらず、従ってほとんどの者が今後もアスレチック心臓スクリーニングは受けなかったであろうと筆者らは付け加えている。プライマリケア医師による通常の身体検査ではこの心疾患は検出されなかった。

短時間のビデオトレーニングは心肺蘇生時の胸骨圧迫のみの蘇生を劇的に上達させる [2011-03-22]

Brief video training dramatically boosts hands-only attempts at cardiopulmonary resuscitation
胸骨圧迫のみの心肺蘇生(CPR)の短時間のビデオを見たスタディ対象者は、このビデオを見なかった対象者と比較し、CPRを行う確率が高くまた CPRの質も高いとの研究結果がCirculation: Cardiovascular Quality and Outcomesに掲載された。研究者らは最近CPRトレーニングを受けていない成人336人を対象にしたスタディで、参加者を4つの群(トレーニングなし[コントロールル群、51人]、非常に短いビデオを観る[60秒間、95人]、短いビデオを観る[5分間、99人]、ビデオを観てマネキンで実習[ビデオ8分間、91人])に割り付けた。その後、成人の院外心停止シミュレーション中のCPR施行能を評価された。トレーニングを受けた参加者らの約半数が直後に試験を受け、残り半分は2ヵ月後に施行された。トレーニングを受けなかった群の4分の1近く(23.5%)がCPRを全く試みなかったのに対し、全てのトレーニング群におけるその割合は1%未満(0.7%)であった。トレーニングを受けた群は直後に評価を受けた者も遅れて評価を受けた者もトレーニングを受けなかった者と比較し、CPRを行う者が有意に多かった。全てのトレーニング群はトレーニングを受けなかった群と比較し、心臓マッサージ頻度中央値および深度が有意に高かった。

単心室の小児および若年成人の運動能力は勃起不全に使用される薬剤を使用することにより改善する [2011-03-22]

Exercise performance in children and young adults with single ventricle heart disease improves with use of drug for erectile dysfunction
シルデナフィルは単心室患者のストレステストにおける運動耐容能の計測値を改善するとCirculation誌オンライン版3月7日号に掲載された。スタディに参加した患者は全員、全身静脈血を心臓をバイパスして直接肺動脈に誘導する手技であるFontan手術を過去に施行されていた。これは単心室に対する段階的な一連の手術の3番目の手術である。研究者らはFontan手術を平均11年前に施行された小児および若年成人28人を、プラセボまたはシルデナフィルを1日3回6週間内服する群に無作為に割り付けた。治療後6週間の休薬期間の後に薬剤を交換した。“プルーフオブコンセプト”スタディであるため、研究者らはスタディを完了する十分な運動耐容能を有すると考えられる、有意な合併症を有さない比較的健康な集団を選択した。その結果、シルデナフィル治療中はプラセボと比較し、運動耐容能が有意に改善した。この結果には換気効率の改善、および2つの群の患者において中等度レベルの運動能力の改善が含まれた。これらの変化からこの独特の循環に関連した生理機能が全体的に改善したことが示唆された。

脳卒中既往者の日々の運動に家族が関与することにより患者の機能および回復が向上する [2011-03-15]

Family member involvement in a stroke survivor's daily exercise improved the patient's function and recovery
脳卒中後の通常の理学療法に家族補助運動療法を加えることにより、運動機能、平衡感覚、歩行距離および日常活動遂行能力が改善することが示されたとのあるスタディ結果が、Stroke誌印刷版3月号に掲載された。このスタディは脳卒中既往男女患者40人(全員白人)を対象とした。半数が通常の運動療法(男性7人、女性13人、平均年齢70歳)を受けた。その他の患者は、標準治療に加え家族が脳卒中患者の運動を補助し下肢機能を改善させる、家族補助運動介入療法(FAmily Mediated Exercise intervention:FAME - 男性13 人、女性7人 、平均年齢 63歳)を受けた。FAME群の入院期間は平均35日であったのに対し、通常の運動療法群では40日であった。3ヵ月後の改善および活動度に関する8つの計測値はFAME患者と通常治療群とでは統計学的に有意に異なっていた。例えば6分間歩行試験の歩行距離はベースラインと比較し、通常治療群では約 47m(154フィート)増加したが、FAME群では約164m(538フィート)増加した。さらに、FAME群患者はフォローアップ時に地域により溶け込んでいた。また運動療法に参加することにより家族の負担が低下し、また患者の能力は向上した。 

女性において1日2杯以上のコーヒー摂取は脳卒中リスクを有意に低下させる [2011-03-15]

Drinking more than one cup of coffee per day was associated with a significantly lower risk of stroke in women
American Heart Association学会誌Strokeに掲載されたあるスタディの結果、1日2杯以上のコーヒーを摂取する者はそれよりコーヒー摂取が少ない者と比較し、脳卒中リスクが22〜25%低いことが示された。研究者らは、食事、生活習慣と乳がん発症との関連を調査した疫学調査である長期継続スウェーデンマンモグラフィーコホートに参加した女性34,670人(49〜83歳)を調査した。対象者らは平均10.4年間追跡された。その結果、1,680件の脳卒中(脳梗塞/虚血性脳卒中1310件、脳内出血154件、くも膜下出血79件、および非特異的脳卒中137件)が認められた。他のリスクファクターで補正した結果、コーヒー摂取と全ての脳卒中、脳梗塞、およびくも膜下出血のリスクの有意な低下とに関連が認められた。 コーヒー摂取量が1日1〜2杯、3〜4杯、または5杯以上の群では1日コーヒー摂取量が1杯未満の群と比較し、同等に有益性が認められた。コーヒー摂取量が少ないかまたは摂取しないと脳卒中リスクは上昇した。この差は喫煙状況、ボディマスインデックス、糖尿病歴、高血圧または飲酒で補正しても不変であり、コーヒー摂取の効果はこれらの既知の心血管リスクファクターには影響されないことが示された。

RIGOR:ペアの採血検査によりバイパス術後早期に血栓化しやすい患者が正確に検出できる [2011-03-08]

RIGOR: Paired lab tests accurately detect patients whose grafts are most vulnerable to clogging soon after bypass surgery
二つの血液凝固因子検査により冠動脈バイパス術中に移植された静脈グラフトが6ヵ月以内に最も閉塞しやすい患者が正確に予測できるとJournal of the American College of Cardiology 3月1日号に掲載された。グラフト閉塞の軽減(Reduction in Graft Occlusion:RIGOR)スタディには368人の患者(34〜88歳)が参加した。PFA-100と呼ばれる市販の検査は229人の患者において静脈グラフト閉塞を正確に予測した。血液凝固時間が最も遅い4分の1に分類された患者においては静脈グラフト閉塞率が11%であったが、凝固時間が最も速い4分の1に分類された患者におけるその割合は28%であった。作用が通常アスピリンで抑制される他の高度反応化学物質である尿中11-デヒドロトロンボキサンB2(UTXB)の検査は静脈グラフト閉塞と同等に関連があった。UTXB量が最も低い4分の1の者における1本以上の静脈閉塞率は12%であったのに対し、UTXBが最も多い4分の1の者におけるその割合は29%であった。これらの二者の結果を組み合わせると、“最も粘着性が高い”血小板を有し UTXBレベルの最も高い患者は静脈閉塞リスクが7倍近く高かった。

INTERMAP:成人において加糖飲料水は血圧を上昇させる [2011-03-08]

INTERMAP: Sugar-sweetened drinks associated with higher blood pressure in adults
ソーダおよびその他の果汁飲料などの加糖飲料水は成人において高血圧と関連があるとHypertensionにおいて発表された。多量/微量栄養素と血圧に関する国際的スタディ(Macro/Micronutrients and Blood Pressure:INTERMAP)において、研究者らは米国および英国の40〜59歳の参加者2,696人における加糖飲料水、砂糖およびダイエットドリンクの消費量を解析した。その結果、1日当たりの加糖飲料水が1本増えるごとに収縮期血圧が1.6mmHgおよび拡張期血圧が0.8mmHgと有意に上昇した。この結果は体重などの他の因子で補正しても依然として統計学的に有意であった。血圧レベルが高いのは、ブドウ糖および果糖(いずれの甘味料も清涼飲料水工場で最も一般的に使用される甘味料である高果糖コーンシロップ)消費量の多い者においてであった。高血圧は砂糖および塩分摂取量の多い者においてより顕著であった。ダイエット飲料摂取量と血圧には相関がなかった。このスタディの限界はクロスセクショナルスタディであることおよび食事内容が自己申告であることである。

Fibronectin-EDAという蛋白がMI後の心筋リモデリング抑制または予防の重要な手がかりとなり得る [2011-03-01]

The protein fibronectin-EDA may be key to reducing or preventing cardiac remodeling after MI
心筋梗塞(MI)後の心筋に起こる衰弱変化において重要な役割を果たすfibronectin-EDAと呼ばれるある蛋白が同定されたとCirculation Researchに報告された。研究者らは2グループのマウス(一方は、細胞周囲スペースに存在する蛋白であり細胞移動や創傷治癒などの過程で重要な蛋白であるfibronectin-EDA (FN-EDA)を欠失させた遺伝子組み換えマウスであり、他方は遺伝子的に普通のマウス)におけるMIの影響を比較した。それぞれのマウスに左冠動脈のMIを作成したところ、FN-EDAを欠失したマウスの方がもう1つのグループのマウスよりも、左室拡大が軽度でありポンプ機能が良好で壁肥厚も軽度であった。組織レベルでは、遺伝子組み換えマウスの方が炎症が軽度でありメタロプロテアーゼ2および9酵素(心リモデリングに関わる)活性が低く、筋繊維芽細胞分化転換が減少していた。骨髄移植実験の結果、FN-EDAが心筋由来のリモデリング過程に関わっており血中を循環している細胞由来のリモデリング過程には関わっていないことが示されている。この結果はMI後の心筋傷害を軽減したり予防したりする治療の潜在性を有している。

非空腹時中性脂肪レベルが高値であると虚血性脳卒中リスクが高い [2011-03-01]

Increasing non-fasting triglyceride levels associated with increased risk of ischemic stroke
非空腹時中性脂肪レベルが高値であると男女ともに虚血性脳卒中リスクが高くなるが、コレステロールレベル高値は男性においてのみ脳卒中リスクを上昇させるとのスタディ結果がAnnals of Neurologyオンライン版に掲載された。研究チームは、ベースライン時に非空腹時中性脂肪およびコレステロールを計測された女性7,579人および男性6,372人を最長33年間追跡した。参加者全員を追跡できた期間中に女性837人、男性837人が虚血性脳卒中を発症した。男女ともに非空腹時中性脂肪が段階的に上昇するごとに虚血性脳卒中リスクが上昇することが結果から確認された。女性においては、中性脂肪レベルが1mmol/L(89mg/dL)未満の者と比較し、1〜2mmol/L(89〜177mg/dL)では相対リスクが1.2であり、5mmol/L(443mg/dL)以上であるとリスクが3.9倍高かった。同レベルの中性脂肪レベルの男性における相対リスクは1.2〜2.3であった。コレステロールレベルが9mmol/L (348mg/dL)以上の男性(相対リスク4.4)を除き、コレステロールレベル上昇と虚血性脳卒中リスク上昇とは関連がなかった。
 
 
 

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