健常成人において受動喫煙は精神的苦痛を引き起こし将来の精神疾患による入院のリスクと関連があるとArchives of General Psychiatryオンライン版に掲載されており8月号の雑誌に掲載される。研究者らは、精神疾患歴がなくScottish
Health Surveyに参加した非喫煙者(平均年齢49.8歳)5,560人と喫煙者(平均年齢44.8歳)2,595人を調査した。参加者らは精神的苦痛に関するアンケートによる評価を受け、6年間にわたり精神病院への入院に関して追跡された。非喫煙者の受動喫煙は、ニコチン曝露の生化学的マーカーである唾液中のコチニンレベルを用いて評価した。計14.5%の参加者が精神的苦痛を訴えた。受動喫煙への曝露の多い非喫煙者(コチニンレベル0.70〜15μg/L)はコチニンが検出されなかった者と比較し、精神的苦痛率が高かった。追跡期間中に41人が新たに精神病院に入院した。喫煙者および曝露レベルの高い受動喫煙者は受動喫煙レベルの低い非喫煙者と比較し、うつ病、統合失調症、せん妄、または他の精神疾患で入院する確率が高かった。
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