父親の約10%が出生前および産後うつ病を経験し、その率は産後3〜6か月に最も高いとの過去の解析結果が、JAMA 5月19日発行のメンタルヘルス号に掲載された。研究者らはメタ解析を行い、出産前および産後の父親のうつ病率の推定および変動、そして母親のうつ病との関連を明らかにしようと試みた。筆者らは、妊娠第1三半期から産後1年間の父親のうつ病を記録したスタディを対象とし、28,004人の患者を対象とした43のスタディを特定した。出生前うつ病全体の推定発症率は10.4%であった(一般人口における男性の12ヵ月間のうつ病有病率は4.8%)。時期による変動はかなりあり、産後3〜6ヵ月が最も高率であり(25.6%)、産後の最初の3ヵ月間が最も低かった(7.7%)。地域差も認められ、出生前および産後のうつ病が最も高率に認められたのは米国であった(14.1%に対し国際的には8.2%)。父親と母親のうつ病には中等度の相関関係が認められた。
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