抗精神病薬を内服している高齢患者は、特に内服開始直後に高血糖にて入院するリスクが高いようであるとArchives of Internal Medicine
7月27日号に掲載された。研究者らは66歳以上(平均年齢78歳)の糖尿病患者13,817人を調査した。観察期間中に高血糖で入院した各患者を、同年齢および同性で同期間中に入院しなかったコントロール最大10人とマッチさせた。そして抗精神病薬を内服中の患者と抗精神病薬を180日以上中止している人々における高血糖発症率を比較した。1,515人(11%)が高血糖にて入院した。抗精神病薬を内服中の患者は薬剤を180日以上前に中止した患者と比較し、入院のリスクが高かった。抗精神病薬開始直後の患者は最も高リスクであった。神経伝達物質であるドーパミンが血糖レベル調節に役割を果たしているとの過去のエビデンスから、抗精神病薬初回内服患者においてはこのシステムの急性破壊が生じ高血糖となっていることが示唆された。この因果関係を確認し関連するメカニズムを同定するさらなる研究が必要である。
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