小児がん既往の成人は、がん治療終了後たとえ数十年が経過していても自殺念慮のリスクが高いとのスタディ結果がJournal of Clinical Oncologyオンライン版に掲載され、プリント版にも掲載される予定である。小児がんを21歳より前に診断され、かつスタディに参加する5年以上前に診断された小児がん既往のある18歳以上の成人9,126人のデータが解析された。大多数(8,464人、92.7%)が10年以上前に診断され、28.4%は20年以上前に診断されていた。がんの既往のないコントロール群は既往者に最も年齢の近い兄弟姉妹2,968人であった。結果は、既往者の7.8%が自殺思考を有し、それに対しコントロール群は4.5%であった。脳および中枢神経系がんの既往者が自殺思考を有する確率が最も高く(10.6%)、非ホジキンリンパ腫既往者において確率が最も低かった(6.7%)。データから自殺思考と既往者の年齢または性別には関連が認められなかったが、教育レベルが低いこと、世帯収入が低いこと、および失業後間もないこととの関連が認められた。 |