アジア人の非喫煙肺腺がん患者のファーストライン治療としてゲフィチニブによる標的治療を考慮すべきである、と第33回European Society for
Medical Oncology学会で発表された。7つのアジアの国々で施行されたスタディにおいて、化学療法を受けたことのない、喫煙歴の全くないか過去に少量喫煙歴のある進行非小細胞肺がん(ステージIIIB/IV)患者1,217人を、ゲフィチニブ1日250mg(609人)またはカルボプラチンとパクリタキセルの併用200mg/m2(608人)を受ける群に無作為に割り付けた。22ヵ月の経過観察期間中、ゲフィチニブ群の453人(74.4%)に病勢進行が見られたのに対し、併用群では497人(81.7%)であった(HR=0.74;
95% CI=0.65〜0.85; p<0.0001)。さらに、患者が記録したQOLに関するスコアはゲフィチニブ群においてカルボプラチン/パクリタキセル併用群よりも有意に高かった(p=0.0148)。これらの結果から、臨床的に選択された患者群(肺腺がんを有する非/軽度−喫煙者)の標準的なファーストライン治療としてのゲフィチニブの役割が確立されるであろう。
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