新たな中断最小化心肺蘇生術の結果、通常の処置よりも院外心肺停止患者の生存率が上昇するとJournal
of the American Medical Association 3月12日号に掲載された。米国の2つの市で心停止を起こした患者886人において、生存し退院した患者の割合は、同じ救命士が新たな心肺蘇生法のトレーニングを受けた結果、218人中4人(1.8%)から668人中36人(5.4%)に増加した。目撃者のいた心停止および心室細動患者174人のサブグループにおいては、生存率がトレーニング前の43人中2人(4.7%)からトレーニング後には131人中23人(17.6%)になった。編集局は、無作為化トライアルを行うことによりこの方法の有効性がより実証されるであろうが、最近のスタディ結果は、蘇生中に循環を維持することは生存率や生存者の長期脳神経学的状態を改善するのに不可欠であることを明らかにしている、と記している。
ワーファリンに対する初回反応の基盤となる遺伝子を理解することにより、医師が最良の有効性と最小の合併症リスクをもたらす用量を患者ごとに決定できるような検査が開発される可能性がある、とNew
England Journal of Medicine 3月6日号に掲載された。かねて科学者らは2つの遺伝子がワーファリンの有効性に影響することを知っていたが、それらの関与の比較については不明であった。CYP2CPはワーファリンの効果を低下させる酵素の遺伝暗号を指定する。一方、VKORC1はワーファリンが効果を発揮する際にブロックする酵素をコード化する。研究者らは、ワーファリン療法を開始した患者297人のCYP2C9ジェノタイプとVKORC1ハプロタイプ(Aまたはnon-A)を検査した。評価項目には国際標準比(INR)が治療域に初めて達するまでの時間、INRが4を初めて超えるまでの時間、治療域を超えるまでの時間、および出血の合併症であった。VKORC1ジェノタイプはINRが治療域に入るまでの時間および4を超えるまでの時間縮小と有意に関連があり、一方CYP2C9ハプロタイプはINRが治療域に入るまでの時間と関連はなかった。
加齢黄斑変性を有する成人はその後10年間に心筋梗塞または脳卒中で死亡するリスクが有意に高く、眼病変の重症度が高いと死亡のリスクも上昇するとBritish
Journal of Ophthalmology 2月27日号に掲載された。研究者らは49歳以上の3,600人を検査した。計2,335人がベースラインから5年後に、1,952人が10年後に再検査を受けた。検査には網膜の写真撮影に加え身体検査が含まれた。ベースライン時に75歳未満であった患者においては、早期加齢黄斑変性を有することによりその後10年以内の心筋梗塞または脳卒中による死亡のリスクが倍であった。ベースライン時に晩期の眼疾患を有していた人々は心筋梗塞による死亡のリスクが5倍であり脳卒中による死亡のリスクが10倍であった。