双極性障害を有する米国小児の数は有意に増加しており、双極性障害と診断される成人の数は約2倍になった [2007-09-25]

The number of American children with bipolar disorder has significantly increased and the number of adults diagnosed with the disorder has almost doubled

双極性障害を有する米国小児の数は1994〜2003年の間に有意に増加しており、双極性障害と診断される成人の数は同期間内に約2倍になった、とArchives of General Psychiatry 9月号に掲載された。全国の代表的な一般外来受診データによると、双極性障害は青年層において0.01%(1994〜1995年)から0.44%(2002〜2003年)に、成人においては同じ期間内に0.31%から0.5%に増加した。1999年と2003年の間に双極性障害と診断された青少年は多くが男性であった(66.5%)が、成人においては診断された患者の67.6%が女性であった。筆者らは、このデータの性質上、双極性障害が過去には過少診断されていたのか、近年過剰診断されているのか、あるいは真の有病率が変化したのかが評価できないことを指摘している。

 

ドパミン受容体遺伝子の1つの異型を伴う注意欠陥多動性障害は他の型よりも予後が良好な様である [2007-09-11]

Attention deficit hyperactivity disorder associated with one variant of the dopamine receptor gene may have a better clinical outcome than other types

ドパミン受容体遺伝子の1つの異型を伴う注意欠陥多動性障害(ADHD)は性格および解剖学上の異常があり他の型よりも予後が良好な可能性がある、とArchives of General Psychiatry 8月号に掲載された。研究者らはADHDの小児105人(平均年齢10.1歳)と健康な対照を磁気共鳴画像およびDNA検査を用いて比較した。障害をもった小児67人(64%)に関しては平均6年後に再度評価した。遺伝子異型(DRD4を7つ繰り返す)を有する全ての子供は、右の眼窩前頭部/下前頭前野および後頭頂皮質の組織が菲薄化していた。障害を有する子供は同じ部位が障害を有さない者よりも薄かった。興味深いことに後に評価を受けた患者のこれらの皮質領域は非常に厚くなっており異型のない者の厚さに近づいていた。これらの子供は臨床的にも年齢とともに改善していた。

 

迷走神経刺激はこの治療法に反応する治療抵抗性うつ病患者において気分コントロールに関連した脳領域の活性化を変化させる [2007-09-04]

Vagus nerve stimulation modulates activity in brain regions associated with mood control in patients with treatment-resistant depression who respond to therapy

機能的磁気共鳴画像診断の結果、迷走神経刺激は、このデバイスを用いた治療法に反応する治療抵抗性うつ病患者において気分コントロールに関連した脳領域の活性化を変化させることが示された、とNeuropsychopharmacology 8月号に掲載された。無作為に割り付けられた抗うつ薬またはプラセボ療法のいずれかに補助療法として迷走神経刺激を施行された成人患者9人の連続画像から、前頭前野中央部皮質の活性を変化させるために必要な治療期間は約30週間であり、症状が有意に改善する期間と一致する。迷走神経刺激の使用は米国において2005年に、4種類以上の抗うつ薬が無効であった18歳以上の患者に対して承認された。

 

米国においてリスペリドンが青少年の統合失調症または双極性躁病に対し承認されたことにより対象若年患者における治療選択の幅が拡大する [2007-09-04]

Approval of risperidone in the USA for use by adolescents with schizophrenia or bipolar mania extends treatment options for these young patients

青少年の統合失調症または双極性躁病に対し米国食品医薬品局が最近リスペリドンを承認したことにより、対象若年患者における治療選択の幅が拡大する。このリスペリドンの承認は、13〜17歳の統合失調症の治療および小児および10〜17歳の青少年における双極I型障害の躁病または混合性エピソードに伴う双極性躁病の短期治療に対してのものである。審査官は、430人以上の青少年の統合失調症患者を用いたスタディおよび双極性躁病に対し短期間の治療を必要とした小児および青少年計160人を対象としたスタディに基づき承認した。

 


 

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