4月3日・10日のDOL NewsはACC特集のため、Oncologyニュースは
  お休みさせていただきました。


  
無症状の肺がん高リスク患者に年1回のコンピュータ断層画像スクリーニングを行うことにより、早期肺がん患者が高率に発見される [2007-04-24]  
Annual computed-tomography screening of high-risk patients without baseline symptoms identifies a high proportion of patients with early-stage lung cancer

無症状の肺がん高リスク患者に年1回のコンピュータ断層(CT)画像スクリーニングを行うことにより、早期肺がん患者が高率に発見されると Radiology誌 4月号に掲載された。米国の研究者らはベースラインのスクリーニングおよび年1回のスクリーニングを6,295人に施行した。参加者は、喫煙歴を有するが、がんの既往は無く過去3年間に胸部断層撮影を施行されていない60歳以上であった。初回の画像検査の結果、6,295人中14%が、年1回のスクリーニングの結果6,014人中6%が精密検査を勧められた。計124人が肺がんと診断されたが、3人以外は症状の出現ではなくスクリーニングの結果診断された。患者の多く---初回スクリーニングで発見された患者の89%、年1回のスクリーニングで発見された患者の85%---が生検を勧められた時点では転移の所見を有さなかった。

前立腺がんに関連する尿中PCA3遺伝子の存在を検査することにより、前立腺特異抗原レベルの検査よりも正確に再生検の結果を予測することができる [2007-04-24]  
Testing for the presence of prostate cancer-related gene PCA3 in urine predicts results of repeat biopsies more accurately than prostate specific antigen levels

尿中のPCA3 遺伝子の過剰発現を検査することにより、標準的な前立腺特異抗原(PSA)検査よりも正確に再生検の結果を予測することができる、とUrology誌3月号に掲載された。研究者らは、PSAレベルが2.5ng/mL以上(中央値6.1ng/mL)で過去の生検結果が陰性であり再生検を予定している男性233人を評価した。研究者らは直腸診の後に尿を採取した。検体の約97%が解析に十分なDNAを有していた。再生検の結果約27%の男性において前立腺がんが認められた。PCA3スコアが5未満の男性26人においては再生検陽性率が12%であった。一方PCA3スコアが100を超えていた18人においては陽性率が50%であった。全体的に見て、PCA3スコアが上昇している男性においてはスコアが正常の者と比較し再生検の結果陽性である確率が3.6倍高く、PSA検査よりも良い相関が認められた。

磁気共鳴画像は新たに乳がんと診断された女性のもう一方の乳房のがんを検出する能力がマンモグラフィと診察の併用よりも高い [2007-04-17]  
Magnetic resonance imaging detects more cancers in the opposite breast of women newly diagnosed with breast cancer than mammography plus clinical exam

磁気共鳴画像(MRI)は新たに乳がんと診断された女性のもう一方の乳房のがんを検出する能力がマンモグラフィと診察の併用よりも高い、とNew England Journal of Medicine 5月29日号に掲載された。片側乳房のがんと診断された米国の女性計969人にMRI撮影を施行した。全ての女性がMRI検査前90日以内にマンモグラフィおよび診察上、他方の乳房にがんはないと診断された。試験期間中に他方の乳房のがんと診断された33例中30例(91%)はMRIの結果診断された。MRIによる有益性は、がんのタイプ、年齢、および乳腺密度に関係なく認められた。マンモグラフィと乳房の診察の診断率が確立されているところに、さらにMRIを加えることにより、これらの女性におけるがんの発見件数が事実上倍になった。研究者らはまた、患者らがMRIの結果陰性であったことにより、他方の乳房にがんが無いことを再確認でき不必要な乳房切除術を免れることができるであろうと考えている。

新たな解析の結果、大腸がんの外科的治療後の予後は判定のために郭清したリンパ節数が増えるにつれ改善することが示された [2007-04-17]  
New analysis shows that outcome after surgical treatment of colon cancer improves as the number of lymph nodes removed for examination increases

17の論文になったスタディの解析の結果、結腸癌手術後の予後は判定のために郭清したリンパ節数が増えるにつれ改善し、これはおそらくリンパ節内に残存していたがん細胞を除去するためあるいはがんの分布を把握することにより術後の治療計画が改善することによるものであろう、とJournal of the National Cancer Institute 3月21日号に掲載された。Stage IIの患者3,200人以上を対象としたがん再発に対する化学療法の効果を評価したあるスタディにおいて、リンパ節を20個以上判定した場合、その数が11個未満の場合と比較し、5年生存率が14%高かった。Stage IIIA およびstage IIIBの患者においては、リンパ節を40個以上検査した場合、11個未満の場合と比較し平均の生存率が23%高かった。Stage IIの患者を対象とした17のスタディ中、1つを除き全てにおいて切除したリンパ節数と予後の間に同様の関係が認められ、より進行したがん患者を対象とした6スタディのうち4つでも同じ結果が認められた。

 


 

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