脂溶性のシンバスタチンは一部の患者において、水溶性のプラバスタチンでは出現しない有意な睡眠障害を引き起こす可能性がある、とAmerican
Heart Association学会で発表された。研究者らは、シンバスタチン(20mg)、プラバスタチン(40mg)、またはプラセボを用いた二重盲検プラセボコントロール試験において健康な成人1,016人を調査した。結果はLeedsスケール、睡眠の質に関するvisual
analog scale、および睡眠障害の評価尺度を用いて評価した。シンバスタチンを内服した者のうち睡眠の質が低下したと訴えた者は、睡眠の質が良いと答えた者と比較し、aggressionスコアもまた低下していた。筆者らは、シンバスタチンを内服する患者のうち臨床的に有意な睡眠障害を有する者の割合は小さいかもしれないが、他のスタチンを考慮することにより、これらの患者はスタチンを継続し睡眠の質も保つことができるであろうと述べている。