成人の注意欠陥多動性障害の治療
  抗うつ剤と貯蔵強迫行動
  不安障害に関連した身体症状

 11月21日・28日のDOL NewsはAHA特集のため、Psychiatryニュースは
  お休みさせていただきました。



Phase IIスタディの結果、新しい混合アンフェタミン製剤は成人の注意欠陥多動性障害に対し有効で安全であることが示された [2006-11-14]

Phase II studies of a new mixed amphetamine salt formulation indicate it is effective and safe for adults with attention deficit hyperactivity disorder

Triple-bead 混合アンフェタミン製剤SPD465のPhase IIの結果、この薬剤は注意欠陥多動性障害の成人に有効で安全であることが示された、とAmerican Association of Child and Adolescent Psychiatry 学会で発表された。ある一つのスタディ(成人73人)において25mgを1日1回朝内服することによりプラセボと比較し、10分間の数学テストを3回行なう評価法によって、内服後16.5時間まで有意な症状の改善を認めた。二つ目のスタディ(77人)では二つの用量(50および75mg)とプラセボの7日間投与を3回施行し評価した。実薬両用量とも2つのテストのスコアで評価した症状の有意な改善を示した。75mg内服群において胸痛(軽快)および高血圧(軽快)の2つの重篤な有害事象は認めたが、この薬剤はどちらのスタディにおいても全般的に忍容性に優れていた。

 

パロキセチンは貯蔵強迫障害を含む強迫性障害の治療に有効である [2006-11-07]

Paroxetine shows promise as treatment for symptoms of obsessive-compulsive disorder including compulsive hoarding behaviors

セロトニン再取込み阻害薬パロキセチンは貯蔵強迫障害を含む強迫性障害症状の治療に有効である、とJournal of Psychiatric Research 11月号に掲載された。米国の研究者らは強迫性障害と診断された患者79人(うち32人は貯蔵強迫障害を示す)を対象に前向きオープンラベルトライアルを施行した。貯蔵強迫障害の診断には3つ診断基準を設けた。つまり、取るに足らないものを捨てることに対する不安のために捨てられない、過剰な収集癖、および住居や職場の不要物の異常な散らかり、である。貯蔵癖のある患者とない患者を比較した今回のスタディの結果、両群の患者ともパロキセチンに対しほぼ同様の反応を示し、強迫貯蔵神経障害を含む全ての症状は治療により有意に改善した。

 

不安障害は甲状腺疾患や片頭痛のような様々な身体疾患と独立した関連があるようである [2006-11-07]

Anxiety disorders appear to be independently associated with several physical conditions including thyroid disease and migraine headaches

不安障害は甲状腺疾患や片頭痛のような様々な身体疾患と独立した関連があるようである、とArchives of Internal Medicine 10月23日号に掲載された。研究者らは、質問表、プライマリケア医による問診、血圧測定、血液および尿検査、およびDSM-IVクライテリアを用いて評価した精神科的問診のデータを収集したGermanプロジェクトの対象の一部の成人4,181人(男性1,193人女性2,268人)のデータを評価した。全ての患者のうち429人(8.4%)が前の月に不安障害を有しており2,610人(60.8%)が身体疾患を有していた。不安障害は、特に呼吸器疾患、甲状腺疾患、消化器疾患、関節炎、アレルギー、および片頭痛などの身体疾患と関連があった。不安障害と身体疾患を有する者のほとんどは不安障害を先に発症した。両者を有する人々はまた、不安障害か身体疾患のみを有する者と比較しQuality of lifeが低いと訴える傾向にあった。

 


 

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