マンモグラフィーのスクリーニングにより乳がん死亡率は低下するが臨床上有意でない疾患の診断をするリスクが上昇する、とCochrane Database
of Systematic Reviews第4版(2006年)に掲載された。研究者らは6つの無作為化トライアルにおける500,000人の女性(ほとんどがベースライン時45〜64歳)を解析した。7年後にスクリーニングを受けた女性の乳がん死亡率はスクリーニングを受けなかった女性よりも20%低かった。同様の死亡率低下が13年後にも認められた。トライアルの質を評価した筆者らは、マンモグラフィーのスクリーニングにより死亡率が約15%低下すると結論付けた。しかし、スクリーニングを受けた女性は有意でない可能性のあるがん(最も多いのが非浸潤性乳管がん)を診断される確率が30%高かった。マンモグラフィーの全体的な有益性は、生体反応のマーカーを非常に早期の腫瘍の段階で発見することにより上昇し、過剰治療を行なうことにより低下する。
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