化学療法に対する反応を早期に評価することで化学放射線療法よりも手術を受けるべき進行喉頭がん患者を見極めることができる、とJournal
of Clinical Oncology 2月1日号に掲載された。この米国のスタディでは、97人の患者全員が6日間の化学療法を施行され、その後治療に対する腫瘍の反応の評価を受けた。75%の患者において腫瘍サイズが50%以上縮小した。これらの患者は週に5回の放射線照射を6〜7週間受け、追加の化学療法を3週間毎に施行された。残りの25%の患者は直後に手術を考慮された。3年後、患者全体の85%が生存しており、生存者の70%が喉頭を保持していた。初回の化学療法が不成功に終わった後に手術をされた患者の生存率は化学放射線療法が成功した患者と同等であった。進行喉頭がんの一般的な3年生存率は60%未満である。
尿中NMP22蛋白を測定することにより再発性の膀胱がんの検出能が向上し、また、この検査は診察時間内に結果が得られる、とJournal
of the American Medical Association 1月18日号に掲載された。米国の研究者らは膀胱がんの既往のある患者668人をスタディに登録した。膀胱鏡に先立ち、患者はNMP22蛋白の解析および細胞診のために尿検体を提出した。膀胱がんは103人の患者において発見された。膀胱鏡のみでがんが検出できたのは91.3%であった。膀胱鏡とNMP22アッセイを組み合わせることにより再発の99.0%が発見できた。NMP22アッセイにより、初回の膀胱鏡では発見できなかったがん9例中8例を検出することができ、そのうち7例は悪性度が高かった。一方、細胞診はがん検出における膀胱鏡の感度を改善しなかった。