自閉症児の発達は最初正常であったがその後低下するとの親の証言がホームビデオの記録により支持された、とArchives
of General Psychiatry 8月号に掲載された。研究者らは自閉症でない子供と自閉症スペクトラム障害を有する子供の1歳および2歳の誕生日のビデオテープを解析した。56人の子供のうち、15人は自閉症で、彼らの両親は重要な技能が1歳になってから悪化していったと報告し、21人は自閉症スペクトラムで、彼らの両親は症状が1歳未満から認められたと証言し、20人は典型的な子供であった。子供は全員7歳未満であり、4歳未満は3人だけであった。他の所見として、研究者らは、発達の低下が認められた小児は12ヵ月の時点ではノーマルな子供よりもより多くの言葉や片言を話していたことに気づいた。早期発症の小児は言葉や片言の使用が少なかった。ものを指差す頻度は12ヵ月の時点でノーマルな小児と自閉症児では差はなかった。自閉症を有する子供は発症が1歳未満の者も1歳以降の者も2歳の時点で典型的な子供とは明らかに異なっていた。
中国における飢餓時期に生まれた人々の統合失調症のリスクが高いことは、胎児期の栄養失調と疾患の発症に関連があるとの他の研究の結果と一致する、とJournal
of the American Medical Association 8月3日号に掲載された。飢餓年に出生した者が後に統合失調症を発症する確率は1959年の0.84%から1960年の2.15%および1961年の1.81%にまで上昇した。死亡で補正したリスクは1960年に生まれた者で2.3倍高く、1961年に生まれた者で1.9倍高かった。過去にこの研究者らは、第二次世界大戦中の飢餓期間にオランダで生まれた者のリスクが倍であったことを見出している。
自殺企図後短期間の間に認知療法を受けた人々はその後18ヵ月間に自殺企図を繰り返す確率が認知療法を受けなかった人々と比較し50%低い、とJournal
of the American Medical Association 8月3日号に掲載された。米国のある主要な病院の患者をスクリーニングした後、120人の患者(平均年齢30代半ば、女性61%)を治験群または通常治療群に割り付けた。治験群は毎週または隔週で10回の自殺予防用認知療法の授業を受けた。その後概要試験に落ちた者はさらに授業を受けた。両群ともに約50%が向精神薬を内服し、13〜16%が薬物乱用の治療を受けていた。通常治療群の27%がこの試験以外の心理療法を受けており、一方認知療法群におけるその割合は21%であった。追跡期間中、認知療法群では24%(13人)しか自殺企図を繰り返さなかったのに対し、通常治療群では42%(23人)が繰り返した。
初めての選択的シナプス外GABA-A作動薬gaboxadolはphase
II試験で原発性不眠症に有望な結果を示し、phase III試験に入った、と第19回Annual Meeting
of the Associated Professional Sleep Societies (USA)で発表された。この無作為化、二重盲検、3ウェイクロスオーバー、プラセボコントロールポリソムノグラフ研究では、18〜65歳の患者26人を評価した。患者はgaboxadol
5mg、15mg、またはプラセボをそれぞれ2夜連続で7〜14日間間隔で就寝時刻の30分前に内服した。プラセボと比較し、gaboxadol
5および15mgはそれぞれプラセボと比較し、総覚醒時間を15および16%減少させた。プラセボと比較しgaboxadol
15mgは徐波睡眠時間を有意に増加させた(15mg:114分、プラセボ:93.9分、21%)。
ドパミン受容体作動薬で治療されていたパーキンソン病患者11人に病的賭博行為が発症したとの報告がArchives of Neurology オンライン版7月11日号に掲載された。11人中7人において病的賭博は、内服が維持量に達してからあるいは投与量を増量してから1〜3ヵ月以内に発症した。一方、強迫観念的な賭博行為が12〜30ヵ月まで発症しなかった4人においては内服中止後1ヵ月以内に賭博行為は治まった。6人の患者においては同時に他の行動異常が発症したが、賭博行為が解決すると同時に治まった。この異常行動には強迫的な過食、アルコール摂取増量、浪費、過剰な性行動などが含まれた。この報告された症例では選択的ドパミンD3作動薬プラミペキソールが使用されていた。