EArly Discharge after Trans-radial
Stenting of CoronarY arteries(経橈骨動脈冠動脈内ステント留置後早期退院)トライアルでは、1ショットのabciximabを投与する群(その後4〜6時間で退院)とabciximabの初期投与後に静脈内点滴投与を12時間行う群(翌日退院)を比較した。30日複合一次エンドポイントには死亡、心筋梗塞、緊急血行再建術、重大出血、穿刺部位の合併症、および重症血小板減少症が含まれた。あらかじめ定義してあった合併症のために点滴投与群に移動した患者を考慮に入れて補正した結果、有害事象発症率は1ショット投与群で13.5%
、点滴群で10.2%であった。この差は30日後および6ヵ月後において統計学的に有意ではなかった。患者の追跡調査は現在進行中である。
米国ではまだ認可されていない2型糖尿病治療薬muraglitazarは重大な心血管事故および死亡のリスクを上昇させるようである、とJournal
of the American Medical Association 10月20日号に掲載された。米国食品医薬品局(FDA)に提供された外部のデータ解析(24〜104週間にわたる5トライアル、用量は
5mg/day以下)の結果、死亡、心筋梗塞、および脳卒中はmuraglitazar 内服患者2,374人中35人(1.47%)に発症し、一方、プラセボまたはピオグリタゾン内服群を合わせた群では1,351人中9人(0.67%)であった。複合エンドポイントに関してはmuraglitazar内服による相対リスクは2.23であった。この結果は心血管エンドポイントの範囲を拡大しても狭めても同様であった。特記すべきことに、患者は比較的若年であった(平均年齢55歳以下)。筆者らは、特に薬剤の心血管リスクを考慮に入れた臨床試験が必要であると述べている。